「気づかぬうちにコインが消えた」 1億ウォン被害の取引所に衝撃
概要
- 暗号資産取引所プラバンのホットウォレットから、約1億ウォン相当の暗号資産が外部に流出するハッキング事故が起きた。
- プラバンは、被害資産を正確に把握したうえで、会社が全額補填する予定だとして、顧客資産の保護策を公表した。
- 2026年の金融業界では、暗号資産取引所やBithumb、GOPAXなどでハッキングや個人情報流出事故が相次ぎ、セキュリティー体制への懸念が強まっている。
期間別予測トレンドレポート


暗号資産取引所でまたハッキング、ウォレットから1億ウォン抜き取られる
金融業界狙う攻撃が相次ぐ
プラバンで暗号資産流出事故
Bithumb・GOPAXでも情報流出相次ぐ
「個人情報を超え、資産まで標的に」

金融業界を狙ったハッキング攻撃が相次ぐなか、暗号資産取引所で顧客資産が実際に奪われる事故が起きた。最近確認された金融業界のハッキング事故が主に社内システムへの侵入や個人情報流出に集中していたのに対し、今回はオンライン接続された暗号資産ウォレットからコインが流出した。ハッキングで顧客資産まで奪われる事態となり、暗号資産取引所のセキュリティー体制への懸念は強まっている。
コインまで奪ったハッカー
暗号資産取引所プラバンは10月29日、ホームページを通じ、外部の不正アクセスによって顧客資産が流出したと公表した。10月24日、取引所のホットウォレット(オンライン状態のウォレット)から約1億ウォン相当(約1180万円相当)の暗号資産が外部に出金されたことが確認された。プラバンは、韓国ウォンではなく暗号資産で売買する取引所だ。10月上旬にもハッキングで個人情報が流出しており、今回は顧客資産まで被害が及んだ。プラバン関係者は「被害資産を正確に把握し、会社が全額補填する予定だ」と説明した。
ホットウォレットは、暗号資産の入出金を迅速に処理するため、インターネットに接続した環境で運用するウォレットを指す。外部ネットワークと切り離したコールドウォレット(オフラインウォレット)に比べ、サイバー攻撃にさらされるリスクは相対的に大きい。特に、ウォレット管理システムのアクセス権限や取引承認手続きが侵害されれば、攻撃者が暗号資産を外部のウォレットアドレスに移す恐れがある。ただ、今回の事故でハッカーがどの経路から侵入し、資産を流出させたかはまだ確認されていない。
大手取引所でもセキュリティー事故が相次いでいる。韓国2位の暗号資産取引所Bithumbは10月28日、社内モバイルグループウエアシステムに外部の不正アクセスがあり、個人情報が流出した事実を確認し、調査に着手した。グループウエアは、役職員が業務資料を共有し、電子決裁などを処理する社内業務システムだ。顧客資産を直接管理するウォレットシステムとは別だが、社内アカウントや業務情報が流出すれば、追加攻撃に悪用される可能性がある。セキュリティー業界関係者は、ハッカーが奪ったアカウント情報を使って別の社内システムへの侵入を試みる「ラテラルムーブメント」にも備える必要があると指摘した。
全方位に広がるハッキングの脅威
2026年に報告された金融業界のハッキング事故は、過去数年間に韓国金融監督院へ届け出られた事故件数に匹敵する水準に達している。朴成勲・国民の力議員が韓国金融監督院から受け取った資料によると、2022年から2025年までに同院へ届け出られた銀行、証券、保険、カード、貯蓄銀行などのハッキング事故は、同一企業の重複事例を含めて19件だった。2025年に発生した事故は7件だった。
セキュリティー専門家は、最初の侵入を防ぐのと同じくらい、攻撃者が社内システムに残した痕跡を見つけ出す作業が重要だと強調する。ハッカーは一度侵入に成功すると、マルウエアや奪ったアカウント権限を使って追加攻撃を試みる可能性があるためだ。郭鎮・亜洲大サイバーセキュリティ学科教授は「マルウエアや権限侵害の有無を確認し、管理者権限を強化する方策も検討すべきだ」と語った。
パク・シオン記者 ushire908@hankyung.com
Korea Economic Daily
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