「1株2万ウォン配当」 郭魯正氏が初の決算説明会登壇、SKハイニックス個人株主が歓声
概要
- SKハイニックスは7〜9月期に売上高 104兆6155億ウォン、営業利益 83兆3338億ウォン を計上し、市場予想を上回る決算 になったと明らかにした。
- 会社は キオクシア投資利益 約7兆ウォンをもとに、1株当たり 1万ウォンの特別配当 と、業績を反映した配当 1万ウォン を合わせ、1株当たり 2万ウォン配当 を決めたと発表した。
- SKハイニックスは、ソリダイムの IPO検討中止、年間 現金配当30兆ウォン以上、自社株買い・消却60兆ウォン以上 など、大規模な 株主還元 計画を示したと伝えた。
期間別予測トレンドレポート


<テックX128>
「郭魯正氏は変わった」 SKハイニックス個人株主が高評価
郭魯正社長、就任後初のカンファレンスコールに直接登壇
ソリダイムIPO検討中止や株主還元を説明
株主の好評相次ぐ 「経営判断の根拠が明確」

SKハイニックスの郭魯正社長が、初めて業績発表のカンファレンスコールに登壇した。前四半期のカンファレンスコールでは会社側が総論的な回答を繰り返し、株主の失望を買っていた。これに対し今回は、郭社長がソリダイムの新規株式公開(IPO)検討中止の背景から、キオクシア投資益の還元、自社株買い・消却計画まで直接説明した。主要懸案の判断根拠と資本配分の原則を経営トップが明確に示し、SKハイニックスのIRの姿勢が変わったとの受け止めが株主の間で広がった。
SKハイニックスは10月28日、2026年7〜9月期の売上高が104兆6155億ウォン(約12兆4500億円)、営業利益が83兆3338億ウォン(約9兆9200億円)、純利益が39兆7756億ウォン(約4兆7300億円)だったと発表した。営業利益率は80%、純利益率は38%に達した。売上高は初めて100兆ウォンを超え、売上高と営業利益は前四半期比でそれぞれ32%、38%増えた。世界的な人工知能(AI)投資の拡大でメモリー半導体需要が急増し、市場予想を上回る決算となった。証券各社の営業利益予想平均は77兆ウォン(約9兆1600億円)程度だった。
製品別では、第6世代の広帯域メモリー(HBM)であるHBM4の出荷が本格化した。サーバー向けDDR5の販売も大きく伸び、DRAMの業績拡大をけん引した。NANDフラッシュでも321層の企業向けSSD(eSSD)の販売が増え、データセンター向け高付加価値製品全般で成長基調が続いた。財務体質も一段と強まった。9月末時点の現金性資産は114兆5000億ウォン(約13兆6300億円)と、前四半期末から26兆5000億ウォン(約3兆1500億円)増えた。借入金は2兆8000億ウォン(約3330億円)減って15兆8000億ウォン(約1兆8800億円)となった。純現金は98兆7000億ウォン(約11兆7500億円)に増加した。
もっとも、この日株主の視線を集めたのは業績そのものより、会社方針を具体的に説明した郭社長だった。郭社長はカンファレンスコールで「最近、市場の関心が高かったソリダイム上場に関する当社の決定について直接申し上げる」と述べ、「金融市場の変動性と半導体業界の株価調整を総合的に考慮した結果、ソリダイムはIPOの検討を中止することを決めた」と語った。
そのうえで「ソリダイムのIPOを通じて外部資本を活用できれば、SKハイニックスの投資負担を和らげ、株主還元の余力も広がると期待していた」と説明した。さらに「ソリダイムへの投資と資金調達は、ソリダイムと当社の企業価値、株主価値の向上に沿う方向で進める」と付け加えた。
SKハイニックスは10月23日、ソリダイムのプレIPOとIPOの検討を中止すると開示していた。ソリダイム上場を巡っては、重複上場によって親会社株主の価値が損なわれかねないとの懸念が広がっていた。当時SKハイニックスは「資本市場の環境と株価動向を踏まえると、ソリダイムのIPOが既存株主に有利な選択なのか再検討する必要がある」としていた。
郭社長は、キオクシア投資の成果を特別配当として還元する方針も明らかにした。「今年実現したキオクシア投資の利益を特別配当として株主に還元する」と述べ、「当社は戦略投資が結実すれば、その大部分を株主と分かち合うことを原則としてきた」と強調した。
SKハイニックスは6月、ベインキャピタル(Bain Capital)によるキオクシア持ち分売却を通じ、ファンド出資分を全額回収した。2018年にはベインキャピタル主導のコンソーシアムに参加し、当時の東芝メモリだったキオクシアに対し、ファンド出資と転換社債(CB)取得に分けて総額3950億円を投じていた。業界では、ファンド投資の差益を20兆ウォン(約2兆3800億円)前後とみている。
SKハイニックスは7〜9月期に、キオクシア投資益のうち約7兆ウォン(約8330億円)を特別配当として先に支払う。1株当たりでは1万ウォンである。残りは今年の投資成果が最終確定した後、期末配当に含める予定だ。特別配当として還元する総額はまだ確定していない。これに業績改善を反映した1株当たり1万ウォンの配当を加え、7〜9月期の配当は1株当たり2万ウォン、総額約14兆ウォン(約1兆6700億円)に決めた。
7〜9月期配当を含め、2026年度ベースで約100兆ウォン(約11兆9000億円)の株主還元を進める。現金配当は30兆ウォン(約3兆5700億円)以上、自社株買い・消却は60兆ウォン(約7兆1400億円)以上を目指す。1〜3月期と4〜6月期の配当はそれぞれ約2658億ウォン(約316億円)、2733億ウォン(約325億円)で、合計約5391億ウォン(約642億円)だった。年間の現金配当目標から上半期配当と今回の約14兆ウォンを差し引くと、10〜12月期の追加配当は15兆ウォン(約1兆7900億円)以上になる見通しだ。
60兆ウォン以上の自社株買い・消却計画には、8月に公表した40兆ウォン(約4兆7600億円)が含まれる。この自社株買いは前週に完了し、近く消却する計画だ。この日の取締役会では、20兆ウォン(約2兆3800億円)の追加自社株買いも決議した。買い付け額のうち10兆ウォン(約1兆1900億円)は株主還元を目的に全額消却する。残る約10兆ウォン(約1兆1900億円)は役職員報酬に充てる予定だ。役職員報酬向け取得分は年間の株主還元額から除外する。年間目標を踏まえると、10〜12月期にも少なくとも10兆ウォンの追加自社株買い・消却が打ち出される見通しだ。
3月の株主総会で示した財務健全性の目標にも近づいた。郭社長は当時、将来成長に必要な投資を安定的に執行するため、純現金100兆ウォン(約11兆9000億円)を確保すると表明していた。9月末時点のSKハイニックスの現金性資産は114兆5000億ウォン(約13兆6300億円)、借入金は15兆8000億ウォン(約1兆8800億円)である。現金性資産から借入金を差し引いた純現金は98兆7000億ウォン(約11兆7500億円)となった。前四半期比では29兆3000億ウォン(約3兆4900億円)増えた。
郭社長はカンファレンスコールの締めくくりで「事業の成長と投資成果が積み上がるほど、株主と分かち合う果実もともに大きくなるべきだと考えている」と述べた。続けて「きょう発表した株主還元計画には、こうした原則を盛り込んだ」と説明し、「今後も持続的な業績創出を通じて将来成長への信頼を積み上げ、その成果を株主と分かち合う」と語った。
説明会をつぶさに聞いたというある株主は「前四半期の決算発表では『検討中』『計画中』『決まったことはない』という言葉を繰り返しただけで、核心案件の結論や具体的な日程を示さなかった。世界の半導体業界の最上位にいる企業のIRがこの程度なのかと失望した」と振り返った。そのうえで「今回は経営トップが前面に立ち、ソリダイム上場中止の背景から特別配当、自社株買い・消却まで明確に説明し、確かに変わった姿を見せた」と評価した。
別の株主は「今回のカンファレンスコールは、数字を伝えるだけにとどまらず、会社の資本配分の原則と株主還元の方向性を示した点に意味がある」と語った。とりわけ「ソリダイムのIPO検討中止とキオクシア投資利益の還元方針を最高経営責任者が直接説明したことで、経営陣の判断根拠を確認でき、方向性が見えたため安心して聞けた」と話した。
さらに「郭代表が主要懸案について具体的かつ一貫した調子で説明した点も前向きに受け止めた」と付け加えた。「株主の立場では、業績が良いという事実と同じくらい、経営陣が事業と財務の状況を正確に把握し、今後の計画を明確に示せるかが重要だ。そうした部分が以前より鮮明になった」という。
株価も反応した。AIベースの投資情報プラットフォーム、エピックAIによると、SKハイニックス株は10月28日、前営業日比10.89%高の148万7000ウォン(約17万7000円)で通常取引を終えた。
カン・ギョンジュ 韓経ドットコム記者 memory@hankyung.com
Korea Economic Daily
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