概要
- 今週は米国の 消費者物価指数(CPI)・生産者物価指数(PPI)・小売売上高 と、中国の 貿易・物価指標 の発表を受け、世界の株式市場の 変動性 が高まる見通しだ。
- 米国の物価が予想を上回れば 米連邦準備理事会(FRB) の 追加利上げの可能性 が改めて意識されるほか、S&P500企業のEPS伸び率29.6% と AI投資の拡大 が業績を支えるかが注目点になる。
- 中国では CPI・PPI・輸出入実績 と、5500億人民元(約 11兆2200億円)の 景気対策 が、製造業・輸出企業の業績 と 内需回復 への期待を左右する変数になる。
期間別予測トレンドレポート


米国は物価、中国は内需
世界株の行方を左右するスーパーウイーク
米大型テックの業績期待の一方でインフレ警戒
中国の5500億人民元(約11兆2200億円)景気対策に注目

今週(10月12〜16日)は、米国と中国で主要経済指標の発表を控え、両国の株式市場の変動性が高まりそうだ。米国では物価上昇圧力が再び強まるかどうかと、主要企業の業績改善が続くかが焦点となる。中国では9月の輸出入と物価指標が、景気回復の持続性を見極めるうえでの重要材料となる。米国の高金利長期化への警戒と中国の内需不振が重なるなか、両国の経済指標が世界の金融市場の投資心理を左右する見通しだ。
10月14日には、2026年9月の米消費者物価指数(CPI)が公表される。市場では総合CPIが前月比0.6%、コアCPIが0.2%上昇したと予想している。前年同月比の総合上昇率の見通しは3.7%だ。エネルギー価格の上昇が物価を押し上げるなか、サービス価格がどの程度安定しているかに関心が集まっている。
10月15日には、9月の米生産者物価指数(PPI)と小売売上高が発表される。市場予想では、PPIは前月比0.5%、コアPPIは0.3%上昇したとみられている。小売売上高の増加率予想は0.3%だ。物価が予想を上回れば、米連邦準備理事会(FRB)の追加利上げの可能性が改めて意識される可能性がある。
ケビン・ウォーシュFRB議長の発言にも注目が集まる。ウォーシュ議長は10月15日、タイ・バンコクで開かれる国際通貨基金(IMF)・世界銀行の年次総会で、クリスタリナ・ゲオルギエワIMF専務理事と世界経済を再編する要因をテーマに対談する。市場は、10月27〜28日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に、金融政策の方向性に関する発言があるか見極めようとしている。
米企業の2026年7〜9月期決算の発表も本格化する。10月13日にはJPモルガン・チェース(JPMorgan Chase)、ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)、シティグループ(Citi)、ウェルズ・ファーゴ(Wells Fargo)が決算を発表する。10月14日にはモルガン・スタンレー(Morgan Stanley)、バンク・オブ・アメリカ(Bank of America)、ブラックロック(BlackRock)が続く。ファクトセット集計によるS&P500採用企業の7〜9月期の1株利益(EPS)伸び率予想は29.6%だ。人工知能(AI)投資の拡大が企業収益をどこまで下支えしているかを確認する局面となる。
中国株式市場では、10月14日に発表される9月の貿易・物価指標が最大の変数となる。中国国家統計局は同日、消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)を公表する。続いて9月の輸出入実績も明らかになる。米国の通商圧力や世界貿易環境の変化のなかでも、中国の輸出が増加基調を維持するかどうかが焦点だ。内需不振のもとで企業の価格決定力が改善しているかも注目点となる。
市場予想では、中国の9月CPIは前年同月比1.1%、PPIは4.4%上昇したと見込まれている。輸出の伸び率予想は25.3%、輸入は23.5%だ。輸出が予想を上回れば、中国の製造業や輸出企業の業績期待が高まる可能性がある。半面、輸入と消費者物価が弱ければ、中国経済の内需回復を巡る懐疑論が再び強まる余地がある。
中国政府の景気対策も投資心理に影響しそうだ。中国財政部は最近、地方政府の未使用債務枠5500億人民元(約11兆2200億円)を活用し、財政余力を拡充する方針を示した。国慶節の連休後、市場では財政支出の拡大がインフラ投資や企業業績に結び付くかに関心が集まっている。
北京=キム・ウンジョン特派員 kej@hankyung.com
Korea Economic Daily
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