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【独自】販売代金の精算・給与支給に拡大 企業のステーブルコイン決済急増

出典
Korea Economic Daily

概要

  • 世界で ステーブルコイン決済 が広がり、企業間取引(B2B)で納品代金や販売代金の精算などに幅広く使われていると伝えた。
  • 2026年1〜8月の ステーブルコイン決済規模 は2300億〜3400億ドルで、このうち企業間取引の移転額は1370億〜1530億ドルに達した。サービス手数料 と 給与・報酬 の支払い比率が高いとした。
  • 専門家は、ステーブルコインと法定通貨の交換インフラ、償還の安定性、国別規制 と マネーロンダリング防止基準 の整備が進むほど、企業の資金運用での活用度と使途が広がると展望した。

期間別予測トレンドレポート

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拡大するステーブルコイン市場

(上)ステーブルコイン決済、2300億〜3400億ドル


サービス手数料の支払いが560億ドルで首位

米企業ではテザーで給与を支給する例も


資金運用で活用を広げるには

インフラ拡充と安定性確保が急務

企業向け決済プラットフォームのリクエストファイナンス(Request Finance)は、企業が海外の取引先やフリーランスから受け取った請求書をドル建てステーブルコインで決済できる仕組みを提供している。同社によると、米フロリダ州のある人材採用会社は、中南米のフリーランス80〜100人に毎月10万ドル超(約1580万円超)の報酬をテザーで支払っている。グローバル人事管理プラットフォームのディール(Deel)を利用する企業も、海外の開発者やコンサルタントなど契約人材が請求した役務対価をドル建てステーブルコインで支払っている。

国境をまたいで、より速く安く資金をやり取りしたい企業の需要が増えている。これを受け、世界でステーブルコイン決済が広がっている。納品代金の支払いや加盟店への販売代金の精算など、企業間取引(B2B)でもステーブルコインが幅広く使われ始めた。利用市場は新興国に限らない。米国に加え、韓国もステーブルコインでの受取額が多い国の一つに入った。

◇サービス手数料の支払いなどに活用

グローバルコンサルティング会社のアルバレス・アンド・マーサル(Alvarez & Marsal、A&M)がステーブルコイン決済活動を分析した結果、2026年1〜8月の決済推計額全体の半分超は企業向けだった。金額では2300億〜3400億ドル(約36兆3000億〜53兆7000億円)となる。

ステーブルコインはこれまで、ビットコインなど暗号資産の売買手段として主に使われてきた。ドルなどの法定通貨に連動して価格変動が小さく、ほかの暗号資産の売買にも使いやすいためだ。

足元では企業間の資金移転が新たな用途として浮上している。2026年に入ってから8月までの企業間取引の移転額は1370億〜1530億ドル(約21兆6000億〜24兆2000億円)と推計された。用途別ではサービス手数料が560億ドル(約8兆8500億円)で最も多かった。次いで給与・報酬が430億ドル(約6兆7900億円)、海外送金が370億ドル(約5兆8500億円)、サービス対価が320億ドル(約5兆500億円)、供給業者向け支払いが280億ドル(約4兆4200億円)だった。消費者の小売購入は190億ドル(約3兆円)、用途の特定が難しい決済は580億ドル(約9兆1600億円)だった。

企業にとっては、取引相手への送金にかかる時間と費用を減らせる点が、ステーブルコイン活用の誘因になっている。国境をまたぐ取引では、複数の金融機関を経由する従来の決済方式より速く資金を移せる利点が大きい。

◇新興国から先進国まで拡大

ステーブルコイン決済は新興国で活発だった。受取国が確認できた決済額ベースでは、タイが108億ドル(約1兆7100億円)で最も多かった。トルコが78億ドル(約1兆2300億円)、インドネシアが63億ドル(約9950億円)、メキシコが61億ドル(約9640億円)で続いた。

高所得国でもステーブルコイン決済は多い。米国は57億ドル(約9000億円)規模だった。韓国は具体的な金額こそ公表されていないが、主要市場の一つとして言及された。A&Mは韓国について、豪州、台湾とともに「(新興国の)すぐ後ろを追っている」と分析した。自国通貨の価値が不安定だったり、銀行サービスが立ち遅れていたりする新興国のドル確保需要にとどまらず、ステーブルコインの活用範囲が広がっていることを示している。

もっとも、ブロックチェーン取引には、資金を受け取ったウォレットがどの国に属するのか確認しにくいという制約がある。このため、実際の受取国が確認できた金額は決済推計額全体の13.5%にとどまった。送金国と受取国の双方が確認できた金額も全体の3.4%にすぎなかった。

企業が導入するにはなお課題が多い。ステーブルコインを速く送れても、現地通貨に交換して銀行口座に入れるまでに時間や手数料がかかれば利点は薄れる。取引先がステーブルコインを受け入れる必要があり、企業の会計システムでも入出金履歴を処理できなければならない。

デジタルエックスのキム・ミンスン研究センター長は「ステーブルコインと法定通貨を交換するインフラが拡充し、償還の安定性が確保されれば、企業の資金運用での活用度は高まり得る」と語った。そのうえで「国ごとの規制やマネーロンダリング防止の基準が明確になるほど、使い道は広がる」と見通しを示した。

チョ・ミヒョン記者 mwise@hankyung.com

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