【独自】ネイバー、地図を武器に海外拡大 「内需向け」のレッテル返上へ
概要
- ネイバーはサウジアラビアで地図アプリの試験サービスを10月に始め、12月に正式リリースして、グーグルマップが事実上独占してきた世界の地図サービス市場に挑む。
- ネイバーはB2Bで築いた信頼を土台に、サウジでB2C市場に進出する。予約・決済・割引を統合したスーパーアプリ戦略で、生活に欠かせないプラットフォームを目指す。
- ネイバーは、サウジ主要都市に構築したデジタルツインとクラウド技術、さらにWddkとの提携をてこに、中東の他国やメタとの連携を通じて海外の地図サービスを拡大する計画だ。
期間別予測トレンドレポート


ネイバー、サウジでグーグルマップと競合
海外初の地図アプリを10月に投入
この記事は10月2日午後2時1分、韓国経済新聞の投資情報有料プラットフォーム「韓経プレミアム9」(www.hankyung.com/premium9)に掲載されました。「韓経プレミアム9」を購読すると、より多くの独自記事をリアルタイムでご覧いただけます。
ネイバーが10月、サウジアラビアで地図アプリを公開する。韓国のポータル企業が海外で地図サービスを展開するのは初めてだ。
10月2日の業界関係者の話によると、ネイバーはサウジで地図アプリの試験サービスを10月に始める。2カ月運営した後、12月に正式リリースする計画だ。グーグルの「グーグルマップ」が20年余り事実上独占してきた世界の地図サービス市場に、ネイバーがサウジを足がかりに参入する格好だ。

ネイバーは地図アプリに多様な機能を盛り込み、サウジのB2C(企業対消費者)市場を開拓する戦略を描く。飲食店や店舗などの位置情報を載せ、ナビゲーションから予約、決済、割引までを一体化する「スーパーアプリ」戦略だ。将来的にはアラブ首長国連邦(UAE)など他国にも展開し、中東で生活に欠かせないプラットフォームとして定着させる考えだ。
サウジ向け地図アプリを10月公開、「現地で毎日使うアプリ目指す」
地図に予約・決済機能、情報反映が遅いグーグルと差別化
「内需向け」というレッテルは、ネイバーにとって長年の課題だった。検索や電子商取引で築いたブランド価値も、海外では存在感を示せなかった。李海珍(イ・ヘジン)取締役会議長は経営陣に「一日一日が危機だ」として、生き残りに向けた戦略づくりを求めた。答えは海外にあるというのが同氏の判断だった。ネイバーはこうして、2022年に大規模なITインフラ開発プロジェクトが動き始めたサウジアラビアを好機とみて参入した。
◇B2BからB2Cへ拡大
ネイバーはまず、サウジでB2B(企業間取引)市場を開拓した。きっかけは2022年11月、韓国国土交通部と韓国企業が参加した「ワンチームコリア」受注支援団の一員としてサウジを訪問したことだった。その後、マジェド・アル・ホガイル・サウジ自治行政住宅相の一行がネイバー第2本社「1784」を訪れた際、デジタルツインやロボット、人工知能(AI)、クラウド技術を披露し、協力協議を始めた。
ネイバーは2023年、サウジ自治行政住宅省と投資省との間で、国家レベルのデジタル転換に向けた業務協約(MOU)を締結した。リヤド、メッカ、メディナ、ジッダ、ダンマームの5都市を対象とするクラウドベースのデジタルツイン構築事業を受注したのも2023年だ。
サウジ政府は2026年8月、ネイバーの技術を国家標準として採用した。サウジ自治行政住宅省は、公共行政プラットフォーム「ビラド」に適用しているグーグル地図ベースのシステムを、ネイバーが構築した高精密地図データに置き換える案も進めている。こうして信頼を積み上げたネイバーは次の段階に進んだ。グーグルなど米巨大テック企業のように、サウジでもB2C(企業対消費者)市場に足場を築き、成果を出す考えだ。
その具体策が、10月にサウジで試験サービスを始めるネイバー地図だ。韓国国内のネイバー地図と同様、地図だけでなく予約や決済まで組み込んだスーパーアプリ戦略を適用する。経路案内や場所検索にとどまらず、飲食店の予約、決済、割引の適用、チケット購入まで利用できるようにする。このため9月、現地の飲食店検索・予約プラットフォームWddkと提携した。Wddkは、サウジアラビアで24時間のリアルタイム飲食店予約と待機列管理を手がけるホスピタリティープラットフォームだ。
◇「中東の他国にも進出」
ネイバーはサウジでの成功に自信を示している。各国の地図サービスを握るグーグルは、サウジを戦略国と位置づけておらず、道路や建物の情報を適時に反映できていないという。グーグルマップは、現地の行政・生活サービスとの連携面でも弱い。ネイバーはこうした状況を突き、サウジの地図市場を攻略する考えだ。
ネイバー関係者は「韓国で地図サービスを通じて蓄積したノウハウは、サウジでも十分通用するとみている」と話したうえで、「人口約3530万人のサウジで、毎日使う生活必需アプリになるのが目標だ」と語った。
特に、サウジ政府から受注してすでに構築したサウジ主要3都市のデジタルツインとクラウド技術を活用すれば、屋内地図も実装できるとされる。高温の砂漠気候というサウジの特性を踏まえると、ショッピングモールなどでも勝機があるとの判断だ。
ネイバーは「サウジモデル」を他国にも移し、地図サービスを拡大する計画も立てた。9月29日にはメタと提携し、AI眼鏡「レイバン・メタ」と「オークリー・メタ」にネイバー地図ベースの音声サービスを導入すると明らかにした。このサービスについても、サウジなど海外での導入を検討している。
ユ・ジヒ記者 keephee@hankyung.com
チョン・ジウン記者 jeong@hankyung.com
Korea Economic Daily
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