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米中間選挙後もトランプ氏の力は大きく低下せず、韓国は対米発信強化を

出典
Korea Economic Daily

概要

  • 米中間選挙後もトランプ大統領の力は大きく弱まらず、米国第一主義右傾化の流れが続くとの見方が示された。
  • 韓国企業の対米投資通商分野は、関税制裁外交・安全保障など大統領の独自権限の強化で直接的な影響を受ける可能性があると診断した。
  • 韓国企業が米議会州政府政界とのネットワークを広げ、関税引き下げや政策決定過程に積極的に関与しなければ、米国企業にだけ有利な政策が出てくると強調した。

期間別予測トレンドレポート

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米韓国商工会議所主催セミナー

「2026年米中間選挙の展望と韓国企業の対応戦略」


キム・ドンソク在米韓国人有権者連帯代表

「米国第一主義はトランプ後も続く」


チェ・ヒョンジョンKEIシニアフェロー

「企業が声を上げなければ米国にだけ有利」

写真:Shutterstock
写真:Shutterstock

「中間選挙後もドナルド・トランプ大統領の力が一気に弱まることはないだろう」。チェ・ヒョンジョン韓米経済研究所(KEI)シニア特別研究員はこう語った。

「韓国は、議会と衝突しながら関税や外交、安全保障の権限を攻撃的に行使するトランプ大統領に備える必要がある」。キム・ドンソク在米韓国人有権者連帯代表はこう指摘した。

11月の米中間選挙で民主党が下院の多数派を奪還しても、トランプ大統領は行政権を積極的に行使するとの見通しが示された。米国の自国第一の産業政策と右傾化の流れも強まり続ける公算が大きい。米国に投資する韓国企業は米政権や議会に積極的に声を届ける必要があり、米国内の韓国系住民も政界との接点を広げなければ被害を最小限に抑えにくいという。

9月10日(現地時間)、米ニュージャージー州ティーネックのマリオットホテルで「2026年米中間選挙の展望と韓国企業の対応戦略セミナー」が開かれた。ニューヨーク総領事館、韓国貿易協会、米韓国商工会議所(KOCHAM)の共催。トランプ大統領の中間選挙戦略を分析し、米通商政策の動向や中間選挙後の変化を点検する目的で企画した。会場にはキム・サンホ駐ニューヨーク総領事、クァク・ドヨンKOCHAM首席副会長(LG電子北米地域代表)、ペク・ジミン韓国貿易協会ニューヨーク支部長、パク・ミョングン・イングルウッドクリフ市長のほか、貿易協会とKOCHAMの会員企業関係者が出席した。

キム代表は「2026年中間選挙とトランプ政権後半2年」をテーマに講演した。在米韓国人有権者連帯は、キム代表が2013年に設立した団体で、韓国系社会の懸案を約200人の米連邦議員や補佐官に常時伝える橋渡し役を担っている。

キム代表は「民主党がかろうじて下院を奪還する可能性がある」と述べたうえで、その後は2028年大統領選モードに移るものの、民主党勝利を断言することはできないと語った。今回の中間選挙については、民主党が下院222〜223議席を確保して多数党に返り咲き、共和党は上院51〜52議席を維持するとのシナリオを示した。

キム代表は、仮に民主党が下院を握り、共和党が上院を守れば、トランプ氏の権力は単純に弱まるのではなく形を変えると分析した。法律をつくる「立法型」の大統領としては弱まる一方、命令し、執行し、拒否し、訴訟で争う「行政型」の大統領としてはむしろ強まる可能性があるという。

トランプ大統領が積極的に選挙遊説に乗り出している点も変数に挙がった。キム代表は、トランプ氏が「今後35の地域を休みなく回る」と語ったと紹介した。足元では民主党優位の見方がなお優勢だが、トランプ氏の5000ドル(約77万円)公約を含む演説を聞き、下院も共和党が取るのではないかと感じたとも話した。

選挙結果にかかわらず、トランプ大統領がまいた米国第一主義の政策は続く見通しだ。キム代表は、米国が世界に示してきた寛容さは失われていくと指摘した。トランプ氏の政権維持の有無にかかわらず、この流れは続くとの認識も示した。

さらにキム代表は、米国の韓国系住民にとって重要なのは、トランプ氏の人種主義的な毒素を含む流れがさらに悪化する可能性が大きい点だと強調した。そのうえで、下院で議席差がわずかでも民主党が奪還する必要があると訴えた。

米国の右傾化も相当期間続くとの見立てを示した。根拠として挙げたのが、共和・民主両党の政治資金の差だ。キム代表は、両党それぞれ上位20人の寄付者による寄付総額をみると、共和党が民主党の4倍に達すると指摘した。認めたくはないが、米国の右傾化が続く可能性は大きいと語った。

民主党が下院で勢いを強めても、関税圧力は簡単には消えないというのがキム代表の見方だ。民主党が下院を掌握すれば、予算や法案審議、公聴会、召喚状発付などを通じて行政府へのけん制を強めることはできる。ただ、関税や制裁、外交・安全保障など、大統領が独自に行使できる権限はなお多く残ると説明した。議会立法が難しくなる一方、既存法や大統領令を活用した権限行使に重心が移る可能性があるとも付け加えた。

こうした変化は、米国の政策の影響を大きく受ける国々にも直接及びうるとキム代表はみる。今回の中間選挙は、トランプ権力の終焉を決める選挙ではない。権力の重心を立法から行政へ移す選挙になるとの見方を示した。韓国については通商分野を特に注意深くみる必要があると助言した。ホワイトハウスや行政府の一部に依存するのではなく、上院、下院、州政府、企業、市民社会までつなぐ多層的なネットワークを構築すべきだと提言した。さらに、韓国企業の投資が集中するミシガン、アラバマ、ジョージア、テキサスを挙げ、韓国企業と現地政界の接点を広げる必要があると述べた。

チェ・ヒョンジョンKEIシニア特別研究員(フェロー)は「米通商政策の変化」をテーマに講演した。トランプ氏の通商政策については「一寸先を見通すのも容易ではない」と指摘し、「トランプ大統領自身も将来を分かっていないだろう」と語った。

WTO中心の貿易秩序が崩れた背景には中国があると分析した。チェ研究員は、2001年に中国がWTOに加盟した後も、中国は独自の体制のもとで大きく発展してきたと説明した。中国がWTO内部の意思決定を妨げうる状況となり、米国はこれまで力を注いできた多角的貿易体制を捨てつつあると述べた。いまや「産業政策の時代」だとし、各国がそれぞれ生き残りを図る時代に戻っていると診断した。

旧ソ連との冷戦、1980年代の日本の台頭、現在の中国との競争は次元が異なるとの見方も示した。中国は格の違う相手だと位置づけた。体力が大きく、米国にとって「熱い」と感じさせる相手だという。定義しきれない新しい中国をどうけん制するかが、いまの変曲点だと分析した。今後も米国が中国に強く介入し続けるのは容易ではないとも語った。

韓国企業にとっては関税が当面の核心変数になるとみる。韓国の対米輸出額ベースで約50%が通商拡大法232条の関税対象で、約20%が301条関税の影響を受けている。自動車、半導体、重要鉱物に加え、銅やアルミニウムが入った派生商品にまで関税範囲が広がる可能性がある。

チェ研究員は、韓国企業が米国の政策決定過程により積極的に関与すべきだと促した。米国では企業が政策をつくり、法律もつくると指摘した。こちらが声を上げなければ、米企業に有利なものだけが出てくると訴えた。

特に工場設備の輸入にかかる関税は引き下げるべきだと主張した。米国工場に入る数多くの機械は、米国に投資した資産そのものだと述べた。そこに関税を課すのは適切ではないと語った。韓国は中間財や資本財で高い関税を受けているとし、関税引き下げや特別措置が必要だと強調した。

ニューヨーク=ファン・ジョンス特派員 hjs@hankyung.com

#アメリカ・ファースト
#関税
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