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戦争・AI・ドル安が火を付けた異例の資源全面高、第2次大戦後6度目のスーパーラリー

出典
Korea Economic Daily

概要

  • 世界の資源市場が、第2次世界大戦後で6度目のスーパーラリーに入ったと伝えた。
  • FTSE資源CRB指数北海ブレント天然ガスの価格急騰を受け、世界のインフレと金融政策の負担が強まっていると報じた。
  • 先行きは北海ブレント価格に加え、AIと電化が主導する需要、金価格ドル相場の連動が資源価格のカギを握ると伝えた。

期間別予測トレンドレポート

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原油・銅…18年ぶりの資源スーパーラリー

資源価格指数、金融危機後で最高に急騰

中東戦争、AI発の銅急騰、ドル不信で金を買いだめ

食品価格や金利にも波及、経済揺らす変数に

写真:Shutterstock
写真:Shutterstock

世界の資源市場が、第2次世界大戦後で6度目の「スーパーラリー」に入った。原油、金属、穀物など資源価格全般が急騰し、18年ぶりの高水準に達したためだ。

9月10日にロンドン証券取引所グループ(LSEG)が公表したところによると、資源価格の総合指数である「FTSE資源CRB指数」は前日に423.11まで上昇した。年初の297.82に比べ42.0%高く、2008年の世界金融危機後では最高水準となった。

1957年に同指数が作られて以降、1年以内に30%以上上昇した大規模ラリーは6回あった。1972年の旧ソ連による大規模な穀物買い付けや、1979年のイラン革命時などだ。2002年には中国の世界貿易機関(WTO)加盟に伴う世界的な需要拡大が相場を押し上げた。

ただ、今回は相場上昇の構図がこれまでと異なる。中東情勢に加え、米国の関税政策や人工知能(AI)向けデータセンター需要など、複数の要因が同時に作用しているためだ。2月28日に米国がイランを攻撃して以降、ホルムズ海峡は事実上封鎖された。最近は米国とイランの攻撃が再開し、北海ブレント先物は1バレル=100ドル(約1万5400円)を再び上回った。

世界的なAI投資の拡大も背景にある。データセンターや送配電網、電気自動車に使う銅は需要増を映し、ロンドン金属取引所(LME)の先物価格が前日に1トン=1万4767.5ドル(約227万円)を付け、過去最高値を更新した。アルミニウムなどは、米国の関税賦課を見込んだ先回り調達の動きが広がり、急騰した。

資源ラリーは世界の物価動向も変えつつある。国際通貨基金(IMF)は今年の世界インフレ見通しを4月時点の4.4%から7月には4.7%へ引き上げた。

日本経済新聞は「資源価格の上昇は主要国の金融政策運営を難しくする」と指摘したうえで、「資源輸入への依存度が高い日本などアジア諸国には、より大きな負担になる」と懸念を示した。

第2次大戦後で6度目のラリー、過去と何が違うのか

価格安定へ処方箋は複雑化、終戦・原油増産・鉱山投資が焦点

世界の資源市場が再び世界経済の核心変数として浮上している。原油、金属、穀物など国際資源価格の動きを総合的に示す「FTSE資源CRB指数」は、2008年に付けた過去最高の474をうかがう水準にある。今回は過去と異なり、複合要因がラリーを主導している。価格安定には、はるかに複雑な対応が必要になるという意味でもある。

過去と異なる複合要因

CRB指数は、1957年に米商品調査局(CRB)が28品目の資源商品を基に算出した指数だ。現在の構成22品目の内訳は、エネルギーが39%、農産物が41%、産業用金属が13%、貴金属が7%となっている。単一品目では原油の構成比が23%に達する。歴史上の資源ラリーの多くが原油高を基盤としてきた理由だ。

今回は様相が違う。9月9日時点の北海ブレント先物は1バレル=101ドル(約1万5500円)前後と、ホルムズ海峡封鎖直後に120ドル(約1万8400円)を超えた局面より低い。それでも銅、アルミニウム、金、銀、天然ガスがそろって上昇し、指数を押し上げた。銅先物はこの1年で47%以上上昇した。金と銀もそれぞれ1年前に比べ20%、50%以上高い。欧州の天然ガス価格(TTF基準)は足元で100万BTU当たり23ドル(約3530円)近くまで上昇し、米国とイランの戦争前に比べほぼ2倍になった。

過去の資源ラリーは、たいてい1つか2つの中核要因で説明できた。最初のラリーは、1972年に旧ソ連が大規模な穀物買い付けを進め、穀物価格が急騰したことで始まった。翌年には第4次中東戦争を機にアラブ産油国が原油禁輸と減産に踏み切り、上昇はエネルギー全体に波及した。2回目のラリーとなる1979年には、イラン革命で原油価格が2倍に跳ね上がり、金と銀も急騰した。

ラリーの多くは景気後退で幕

3回目のラリーに当たる2008年には、CRB指数が過去最高に達した。原油は1バレル=140ドル(約2万1500円)を超えた。2002年の中国のWTO加盟後に続いた、いわゆる「新興国スーパーサイクル」の影響が大きかった。4回目は、2009年の世界的な量的緩和と中国の大規模景気刺激策、2011年の「アラブの春」が生んだラリーだ。CRB指数は2011年4月に370まで再び上昇した。5回目のラリーでは、新型コロナウイルス禍後の世界需要の急拡大とロシアのウクライナ侵攻が重なり、2022年6月にCRB指数が再び300を超えた。いずれの上昇局面でも、資源価格の急騰が物価を押し上げ、各国政府と中央銀行は後手の対応を迫られた。急速な利上げで景気が悪化して需要が冷え込むと、資源価格は下落した。

今回はイラン戦争でホルムズ海峡が封鎖され、原油高が進んだことで、1月に323だったCRB指数は5月に400を上回った。AI利用の拡大と脱炭素に伴う電化で、データセンターや電気自動車向けの銅需要も急増した。金や銀はドルの価値が揺らぐなかで上昇した。ドル建て資産の代替先を探す需要が強まり、中国を中心に金購入が大きく増えた。

資源価格安定への処方箋

先行きの最大の変数は、やはり原油だ。米エネルギー情報局(EIA)は、迂回輸送の拡大と輸出回復を背景に、中東の生産と交易が来年4〜6月に戦争前の平均水準へ戻ると予想した。この場合、北海ブレント現物の平均価格は来年後半に1バレル=67ドル(約1万300円)まで下がると見込んだ。

一方、ゴールドマン・サックスは、中東情勢が来年まで続くことを前提に、中東の原油生産が戦争前より日量400万バレル少ない状態が続けば、北海ブレントが1バレル=120ドル(約1万8400円)を上回ると予測した。

銅は戦争よりも、AIと電化が価格上昇を主導する見通しだ。データセンターではサーバーだけでなく、変電所、配電網、冷却設備、非常用電源にも銅を多く使う。

新規鉱山の開発には長い時間がかかるため、価格が上がっても供給の反応は遅い。金価格はドル相場と各国の金融政策に左右される見通しだ。

金にはドル安に備える安全資産需要がある。ただ、インフレが長期国債利回りを押し上げれば、利子を生まない金の上昇余地は限られる。

キム・ジュワン/オ・セソン記者 kjwan@hankyung.com

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