韓米金利差が縮小、ドル売りも増加 ウォン相場は1ドル=1300ウォン台半ばも
概要
- 相次ぐ政策金利引き上げで韓米の金利差が縮小し、ウォン・ドル相場が13カ月ぶりの低水準まで下がったと伝えた。
- サムスン電子とSKハイニックスの国内半導体投資や株主還元の過程で増えるドル売りが、相場下落圧力を強めているとした。
- 経常黒字と企業の為替需要が重なれば、ウォンの価値がさらに上昇し、ウォン・ドル相場が1ドル=1340〜1350ウォンとなる可能性があると伝えた。
期間別予測トレンドレポート



ウォン相場が13カ月ぶりの高値圏に切り上がった。韓国銀行(BOK)の相次ぐ利上げで韓米の政策金利差が縮小したうえ、半導体輸出企業のドル売りも増え、ウォン高を支えている。
8月28日のソウル外国為替市場で、ウォン相場は日中取引の終値ベースで1ドル=1372.5ウォンを付けた。2025年7月24日の1367.2ウォン以来のウォン高・ドル安水準となった。その後は、ケビン・ウォーシュ米連邦準備理事会(Fed)議長がジャクソンホールでの講演で物価安定への姿勢を強調し、ドルは持ち直した。それでも8月29日午前6時時点のウォン相場は1ドル=1379.5ウォンと、なお1380ウォンを下回った。
足元のウォン高を促す主因の一つは、急速に縮小した韓米の政策金利差だ。韓国銀行は7月に続いて8月も政策金利を引き上げ、年3.0%とした。これにより、米政策金利の上限である年3.75%との差は0.75ポイントまで縮小した。2022年11月以来の小ささとなる。
輸出企業のドル売り需要も、為替相場の押し下げ要因となっている。サムスン電子とSKハイニックスが国内の半導体生産設備に大規模投資を予告しており、海外で稼いだドルをウォンに換える必要が高まる可能性があるためだ。株主還元に必要な資金を確保する過程でも、追加のドル売りが出る可能性がある。
中長期のウォン相場にも追い風が見込まれる。国際金融協会(IIF)はこのほど公表した報告書で、2027年までに韓国の経常黒字が国内総生産(GDP)の10%水準に達するとの見通しを示した。大幅な経常黒字に企業の為替需要が重なれば、ウォンの一段高余地がある。
NH投資証券のクォン・アミン研究員は、サムスン電子とSKハイニックスの為替需要が本格化すれば、ウォン相場が1ドル=1340〜1350ウォン水準まで上昇する可能性があると見通した。
債券市場では、韓国銀行の追加利上げペースが想定ほど速くならないとの期待が織り込まれた。8月28日の3年物韓国国債利回りは前週比0.066ポイント低い年3.788%で取引を終えた。
韓国銀行は8月27日に政策金利を年3.0%へ引き上げたが、金融通貨委員会の委員が示した6カ月後の政策金利見通しの中央値は年3.25%だった。市場では、韓国銀行が当面は追加利上げの要否を見極めながら、利上げペースを調整する可能性を示唆したと受け止められている。