期間別予測トレンドレポート



米連邦控訴裁判所がスポーツイベント契約を巡る州政府の規制権限を認め、予測市場の管轄を巡る連邦政府と州政府の対立が一段と激しくなっている。米商品先物取引委員会(CFTC)は判決に強く反発し、連邦最高裁の判断が必要になる可能性にまで言及した。
暗号資産専門メディアのザ・ブロックが8月28日に報じた。米第9巡回区控訴裁判所は、カルシ(Kalshi)が商品取引法(CEA)に基づき、スポーツイベント契約に対するネバダ州のゲーミング規制が排除されることを十分に立証できなかったと判断した。
控訴裁は、一審がカルシに対して認めていた仮処分を解除したことについても、裁量権の乱用には当たらないと結論づけた。これによりネバダ州は、カルシのスポーツイベント契約に州独自のゲーミング規制を適用できる。
今回の争いは、ネバダ州ゲーミング管理委員会が2025年、カルシに選挙関連契約とスポーツイベント契約の販売停止を命じたことをきっかけに始まった。カルシは、これらの契約はCFTCの監督下にあるデリバティブで、州政府の規制対象ではないと反論した。一審は当初、カルシの仮処分申請を認めたが、その後はクリプト・ドットコムを巡る判決を根拠に判断を覆した。
争点は、予測市場に対する最終的な規制権限を誰が持つかにある。CFTCは、スポーツ関連契約を含む予測市場の商品はCEAに基づくデリバティブであり、連邦レベルの排他的管轄権が適用されるべきだとの立場を維持している。一方で一部の州政府は、スポーツイベント契約は実質的に賭け商品に当たるとして、既存のゲーミング規制を適用できると主張する。
CFTCは今回の控訴審判断に即座に反発した。ザック・フルトン報道官は「第9巡回区控訴裁判所は関連法令と規則を誤って解釈した」と批判し、「今回の判決によって巡回区裁判所の間で見解の衝突が生じ、連邦最高裁の判断が必要になる可能性がある」と指摘した。
フルトン氏はさらに「スワップの構造で設計されたデリバティブは、原資産が何であれスワップに当たる」と説明したうえで、「CEAが明示的に例外としているのはタマネギと映画の興行収入だけで、第9巡回区控訴裁判所は法律にない新たな例外をつくり出した」と主張した。
カルシも追加対応に動く構えだ。ダニ・レバー報道官は、今回の判決が出てもCFTCの規則がスポーツ契約そのものを禁じているとは考えていないと説明した。CFTC自身も関連規則の明確化作業を進めているとして、追加審査を申し立てる方針を示した。
予測市場の規制を巡る連邦政府と州政府の法的対立が続くなか、今回の判断が他地域の裁判所判断と食い違えば、最終的な争点は連邦最高裁に持ち込まれる可能性が高まる。