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ビットコイン、きょうのジャクソンホールが焦点 8万ドル定着なるか
期間別予測トレンドレポート



ビットコイン(BTC)は、現物上場投資信託(ETF)への資金流入とオンチェーン上の買い集めを支えに足元で8万ドル近辺まで上昇した。ただ、インフレへの警戒とジャクソンホール会議を控えた様子見姿勢が重なり、8万ドル前後の戻り売りが出やすい水準で改めて上昇力を試されている。
市場では8万1000〜8万3000ドルを主な上値抵抗帯とみる。一方、7万7000ドルを下回れば、足元の反発の勢いは鈍る可能性がある。
8月28日午後6時33分時点で、バイナンスのUSDT建て市場でビットコインは前日比0.41%安の7万9456ドル(約1270万円)で推移している。Upbit基準では約1億980万円で取引されている。海外と韓国国内の取引所の価格差を示すキムチプレミアムは0.87%だった。
エヌビディア追い風でもジャクソンホール警戒 原油高懸念はなお残る
エヌビディアの好決算を受けて世界のハイテク株は堅調に推移したが、リスク資産全般の投資家心理は大きく改善していない。ホルムズ海峡を巡る地政学リスクとジャクソンホール会議を前にした警戒感が重なり、暗号資産市場でも様子見ムードが続いている。
8月27日(現地時間)、カタール外務省などによると、ムハンマド・ビン・アブドルラフマン・アルサニ首相はイランを訪問し、ホルムズ海峡の暫定的な共同航路の設置や機雷除去策を協議した。ただ、海峡正常化を巡る米国とイランの隔たりはなお大きい。イランは停戦に関する了解覚書の復元を海峡開放の前提条件として求めているのに対し、米国は対話再開に距離を置き、対イラン経済圧力を続けている。
インフレ懸念も残る。8月26日に発表された米国の7月個人消費支出(PCE)物価指数は前年同月比3.7%上昇した。変動の大きい食品とエネルギーを除くコアPCEも3.3%上がり、米連邦準備理事会(FRB)の物価目標である2%を大きく上回った。物価鈍化の遅れが続けば、FRBの引き締め姿勢は長引き、長期金利も高止まりしやすい。
市場の視線は、8月28日午後11時(日本時間)に予定されるケビン・ウォーシュFRB議長のジャクソンホール基調講演に集まっている。就任後初めて同会議で演説するウォーシュ議長が、目標を上回る物価と長期金利の上昇をどう診断するかが焦点だ。米財務省が長期金利の安定を狙って国債買い戻しを拡大するなか、その評価にも関心が集まる。発言内容次第で、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)に対する金利見通しやリスク資産への投資心理が変わる可能性がある。

同日のシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のフェドウォッチによると、金利先物市場は9月の政策金利据え置き確率を66.2%、利上げ確率を33.8%と織り込んでいる。エヌビディア決算はハイテク株への投資心理を持ち直させたが、金利と原油の不確実性が和らぐまで、市場はFRBのメッセージに敏感に反応しそうだ。
ビットコインETF、9営業日連続で純流入 上昇相場でも過熱感は限定的

米国のビットコイン現物ETFは、8月17日から8月27日まで9営業日連続で純流入となった。この間の累計純流入額は30億4420万ドル(約4850億円)に達した。トランプ大統領がクラリティ法(CLARITY Act)の成立に意欲を示し、国家レベルで暗号資産を買い入れる可能性にも言及したことで政策期待が高まった。米国債の買い戻しを受けた長期金利安定への期待も、投資家心理の改善を後押しした。
今回の反発は大規模なショート清算が発端だったが、その後にETF資金の流入が続き、上昇基調が保たれたとの分析もある。オンチェーン分析会社グラスノード(Glassnode)は、2019年以降の集計で最大となる1日当たりのショート清算が8月19日に発生し、反発局面全体の清算量の85%がショートポジションに集中したと分析した。さらに、反発局面の間に米国のビットコイン現物ETFへ22億3000万ドル(約3550億円)が流入し、年初来で最も強い流入基調を記録したと説明した。

グラスノードは、反発局面でビットコインが取引所の外に流出する一方、大口投資家だけでなく小口投資家も買いに回ったとみている。ショート清算で始まった上昇が特定の投資家層にとどまらず、保有者全般の買い集めへ広がり、需給の裾野も広がったという。

一方で、価格上昇に投資家心理が追いついていないとの指摘もある。オンチェーン分析会社サンティメント(Santiment)は、ビットコインが8月16日の約6万2800ドル(約1000万円)から8月26日の約7万8900ドル(約1260万円)まで急騰したものの、投資家心理指数は再びマイナス圏に転じたと分析した。
一般に強い上昇相場では投資家の楽観も同時に強まるが、今回は上げ幅の大きさに比べて市場の過熱シグナルは限られている。
ビットコイン、8万ドル攻防 8万3000ドルが短期の分岐点
ビットコインが8万ドル近辺まで戻したことで、市場の関心は8万ドル台前半の上値抵抗帯を突破できるかに移っている。短期急騰の後だけに、上放れの可否とあわせ、主要な支持線を割り込む可能性も点検する必要がある。
テクニカル面では8万1700ドル(約1300万円)が主要な抵抗線として意識される。市場アナリストのジュリアン・ピネダ氏は「8万1700ドルは、8万ドルの心理的抵抗線の上にある最も重要な上昇の壁だ」と述べた。さらに「この水準を超えられなければ短期調整が入る可能性がある」と語った。下値では7万3600ドル(約1170万円)と6万7300ドル(約1070万円)が主な支持帯に挙がる。ピネダ氏は「6万7300ドルは中核的な支持線だ。この水準まで押し戻されれば、最近の反発の信頼性が弱まり、相場は再びボックス圏の動きに戻りかねない」と指摘した。
世界の暗号資産取引所ビットフィネックス(Bitfinex)も、8万ドル台前半を短期的な分岐点に挙げた。ビットフィネックスは、5月の取引時間中高値だった8万2818ドル(約1320万円)を終値ベースで2日連続上回り、ETFの純流入など需給面の支えも続けば、一段高のシグナルになり得ると分析した。逆に、出来高を伴って8万ドル台前半で再び押し戻されれば、短期反発の勢いは弱まり得るとみている。
下値では7万7000ドル台が短期の防衛線として意識される。ビットフィネックスは、ジャクソンホール講演とオプション満期を通過した後も7万7100〜7万7800ドルを維持できれば、足元の反発構造は保たれると評価した。

中長期の流れでは、ビットコインが底固めを終え、上放れ局面に入ったとの分析もある。フェアリード・ストラテジーズ(Fairlead Strategies)の創業者ケイティ・ストックトン氏は「足元のビットコインは売られ過ぎ局面を脱したが、まだ過熱圏には入っていない」と指摘した。さらに「短期モメンタムは強く、安値通過後の中期トレンドも改善した」と分析した。ストックトン氏は、6月から続いた底固めが先月の再度の安値試しを経て完了し、現在はボックス圏突破が進んでいるとみる。5月に抵抗線として機能した200日移動平均線を上抜けた点も前向きに評価した。そのうえで、上昇基調は金よりビットコインの方が長く続く可能性があるとの見通しを示した。もっとも短期では、ジャクソンホール講演後に8万ドル台前半の上値抵抗帯を突破できるかが、上昇持続を左右する分岐点になりそうだ。
カン・ミンスン ブルーミングビット(Bloomingbit)記者 minriver@bloomingbit.io