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SKハイニックス、40兆ウォンの自社株買い・消却 証券界「200兆ウォン還元は始まりにすぎず」

出典
Korea Economic Daily

期間別予測トレンドレポート

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証券界では「深刻な割安」

来年までの株主還元、200兆ウォン(約22兆8200億円)予想

大規模還元でも投資拡大の余力は十分

「SKハイニックス再評価」への期待高まる

写真:Shutterstock
写真:Shutterstock

SKハイニックスが韓国の上場企業として過去最大となる40兆ウォン(約4兆5640億円)規模の自社株買い・消却を発表した。証券界では、株主還元と成長投資を同時に進められる財務体力が確認されたとの受け止めが広がった。海外の投資銀行(IB)は、今回の決定が株価の下値を支える安全網になるとみる。同時に、高帯域幅メモリー(HBM)の首位維持と業績成長が続けば、企業価値の再評価が進むとみている。

バークレイズ、野村が相次ぎ強気評価

グローバルIBのバークレイズは8月19日、SKハイニックスによる40兆ウォン(約4兆5640億円)規模の自社株買いを「強力なシグナル」と位置づけ、現在の株価は割安だと分析した。バークレイズのサイモン・コールズ氏はリポートで、SKハイニックスが2025〜2027年の累積フリーキャッシュフロー(FCF)の50%超を還元する方針を示した点について、「時価総額の約15%に相当する規模だ」と指摘した。SKハイニックスの米国預託証券(ADR)に対する投資判断「オーバーウエート」と目標株価300ドル(約4万7600円)は据え置いた。

バークレイズが注目したのは、これだけの還元を実施しても投資余力が損なわれない点だ。コールズ氏は、SKハイニックスは時価総額の約15%を還元しながらも、今後数年間にわたり生産能力を意味のある水準で拡大し、新たな事業機会にも投資できるとみる。株主還元の拡大が設備投資の縮小とセットで語られやすいなか、同社は両立可能との見方だ。

SKハイニックスは従来の「累積FCFの50%以内」だった還元目標を「50%以上」に引き上げた。配当、特別配当、追加の自社株買いを併用する方針も示した。あわせて40兆ウォン(約4兆5640億円)規模の自社株買いを今後3カ月間で実施すると発表した。バークレイズは、これが株価の下支え要因になると評価した。

バークレイズはこれにあわせ、来年の四半期配当予想を1株2500ウォン(約285円)、期末配当を1万ウォン(約1140円)に引き上げた。自社株買いの想定額も来年200兆ウォン(約22兆8200億円)へ上方修正した。来年1〜3四半期に40兆ウォン規模の自社株買いが続き、4四半期にさらに拡大するシナリオを前提とした。この場合、2025〜2027年の累積FCFの約51%が2027年末までに還元される計算になる。

事業環境についても強気の見方を維持した。コールズ氏は、一部主要顧客が供給不足への対応としてメモリー搭載量を減らす可能性はあるとしつつ、供給不足が改善に向かう材料は乏しいと分析した。平均販売単価(ASP)は支えられるとの見通しも示した。さらに、SKハイニックスがHBMの首位を守るとみて、メモリー業界ではHBMエクスポージャーを選好すると付け加えた。

野村証券も、SKハイニックスによる大規模な自社株買い・消却の決定を前向きに評価した。現在のSKハイニックス株は、今年予想PERで3.8倍、来年予想PERで2.8倍で取引されており、「深刻に割安だ」と診断した。投資判断「買い」と目標株価470万ウォン(約53万6000円)は維持した。

特に、AI需要に支えられた業績成長の継続、長期契約による事業リスクの構造的な縮小、相当規模の株主還元がSKハイニックス株の再評価を促す要因になると分析した。足元の割安な株価は、追加で株式を積み増す好機になり得るとも指摘した。

野村はSKハイニックスの2026年と2027年の予想FCFを、それぞれ156兆ウォン(約17兆8000億円)、318兆ウォン(約36兆3000億円)と見積もった。株主還元額はそれぞれ78兆ウォン(約8兆9000億円)、159兆ウォン(約18兆1000億円)と試算した。これに基づく総株主還元利回りは2026年が7%、2027年が15%になると予想した。いずれも8月19日時点の時価総額を基準に算出した数値だ。

「40兆ウォンも始まりにすぎない」

韓国の証券界では、今回の決定は大規模な株主還元の始まりにすぎないとの見方が強い。人工知能(AI)メモリー需要の好況で現金創出力が急拡大しており、来年までの累積株主還元額は最大で200兆ウォン(約22兆8200億円)を超えるとの予測も出ている。とりわけ、株主還元の基準をFCFの「50%以内」から「50%以上」に変更し、従来の上限を事実上の最低基準へ切り替えた点に市場は注目している。

イ・ジョンウク三星証券研究員は「今回の株主還元の規模と期間は、利益の持続性を経営陣がどこまで信頼しているかに対する答えだ」と評価した。リュ・ヨンホNH投資証券研究員も「今回の政策は、グローバル企業と比べて株主還元が不足しているという市場の否定的な認識を一部和らげるだろう」と述べたうえで、「株価の下値をさらに強固にする要因になる」との見通しを示した。

買い付けペースも速い。買い付け期間中の営業日は、週末と祝日を除いて62日だ。単純計算では、1日平均で約6450億ウォン(約7360億円)分の自社株を取得する必要がある。大規模な買い需要が3カ月間続くため、需給の改善効果は大きいとみられる。株価もすぐに反応した。AIベースの投資情報プラットフォーム、エピックAIによると、SKハイニックスは8月19日、前営業日比12.73%高の169万1000ウォン(約19万3000円)で取引を終えた。

証券界が注目するのは、今回の自社株消却が終点ではない点だ。AIメモリー需要の拡大でSKハイニックスの現金創出力は大きく膨らんでおり、2025〜2027年の累積株主還元額は200兆ウォン(約22兆8200億円)を大きく上回る可能性がある。

証券会社別では、この期間の累積株主還元額について、三星証券が220兆ウォン(約25兆1000億円)、ハンファ投資証券が245兆ウォン(約28兆円)と予想した。NH投資証券は来年のFCFを254兆ウォン(約29兆円)、三星証券は250兆〜300兆ウォン(約28兆5000億〜34兆2000億円)とそれぞれ試算した。会社が示した基準を当てはめると、この半分超を株主還元に回せる計算になる。イ氏は「2025年以降にすでに還元した54兆9000億ウォン(約6兆2600億円)を除いても、現在の時価総額の15%以上が追加の株主還元に使われるだろう」と述べた。

カン・ギョンジュ 韓経ドットコム記者 qurasoha@hankyung.com

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