「米介入で1300ウォン台も視野」 ウォン相場、10カ月ぶりの安値圏
概要
- 専門家は、米政府の積極的な為替介入と韓国内のドル需給環境の改善を背景に、ウォン・ドル相場が一段と下落する可能性があると指摘した。
- パク・サンヒョン研究員は、ドル・円相場が155円台まで下がれば、ウォン・ドル相場は1300ウォン台に入るとの見方を示した。
- ムン・ダウン研究員は、米国の景気減速が鮮明になれば相場の下値がさらに切り下がり、下半期には1300ウォン台入りの可能性があると評価した。
期間別予測トレンドレポート


ウォン・ドル相場、取引時間中で10カ月ぶり安値
証券界「下半期に1300ウォン台入りも」

ウォン・ドル相場は8月6日、輸出企業のドル売りが続いたうえ、中東情勢の緊張がやや和らいだこともあり、取引時間中では2025年10月以来およそ10カ月ぶりの安値圏まで下落した。
8月6日午前のソウル外国為替市場で、ウォン・ドル相場は1ドル=1423.0ウォンで始まった。午前11時7分ごろには1414.5ウォンまで下げ、取引時間中では2025年10月2日の1399.5ウォン以来、約10カ月ぶりの安値を付けた。もっとも午後には、輸入企業のドル決済需要と海外株投資に伴う両替需要が重なり、再び1420ウォン台を上回った。
この日のウォン相場を支えたのは、中東の地政学リスクが一部後退したことだ。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は8月5日、イランとオマーンがホルムズ海峡の再開放に向けた60日間の暫定合意案の草案をまとめつつあると報じた。
イラン外務省のエスマイル・バガイ報道官も8月6日、イランとオマーンの交渉について「提案された航路の地理的座標に関する合意が成立した」と明らかにした。両国の共同声明は現在、検討と最終調整の段階にあるという。
こうした動きのなかでも、国際原油価格は明確な方向感を欠いた。8月6日のロンドンICE先物取引所では、世界の指標油種である北海ブレント先物の終値が前日比0.1%上昇した。一方、ニューヨーク・マーカンタイル取引所では、米国産標準油種であるWTI先物の終値が0.7%下落した。
米国が円をはじめとするアジア通貨の安定を重視していることも、ウォン高を後押しする材料となった。
スコット・ベッセント米財務長官は8月5日にCNBCのインタビューで、米政府が最近、円安阻止に直接動いた背景を説明した。そのうえで「円が過度に弱くなれば、ほかの通貨もそれに追随して弱くなる」と述べ、アジア通貨の変動性に公然と言及した。
さらに「安定した円の価値は米国だけでなく、アジア経済全体にとっても非常に重要だ」と強調した。「円安の水準が競争的な通貨切り下げを引き起こす可能性があり、それは健全ではない」とも指摘した。
ベッセント長官は「われわれは韓国ウォンの過度な変動性を目にしてきた。多くの人は中国人民元が過小評価されていると考えている」とも語った。円安がウォンを含むアジア通貨に連鎖的な影響を及ぼしうるとの認識を示した形だ。
こうした発言を受け、8月4日の夜間取引でウォン・ドル相場は下落基調を示した。8月5日には下げ幅が8ウォンに広がった。
これに先立ち、米為替当局は7月31日以降、ニューヨーク外国為替市場でユーロを売って円を買う形で、複数回にわたり円買い介入に動いた。同日の米連邦政府の閣議では、ベッセント長官の席に置かれたメモに「日本円(JPY)買い 50億〜100億ドル(約7880億〜1兆5760億円)」と記されていた様子が、ロイター通信の報道で明らかになった。
市場では、下半期中にウォン・ドル相場が一時的に1300ウォン台へ下落する可能性があるとの見方が出ている。
iM証券のパク・サンヒョン研究員は「米政府の積極的な為替介入の意思と、韓国国内のドル需給環境の改善を踏まえると、ドル・円相場だけでなくウォン・ドル相場も一段と下がるだろう」と分析した。さらに「ウォンと円の連動性が強まっている流れを踏まえると、ドル・円相場が155円台まで下がれば、ウォン・ドル相場は1300ウォン台に入る公算が大きい」との見通しを示した。
韓国投資証券のムン・ダウン研究員も「8月には法人税の中間予納に向けた両替需要が集中する可能性がある。米景気の減速が鮮明になれば、相場の下値はさらに切り下がる可能性がある」と指摘した。そのうえで、下半期には1300ウォン台に入る可能性があるとみている。
ノ・ジョンドン 韓経ドットコム記者 dong2@hankyung.com
Korea Economic Daily
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