AI投資でコスピとナスダック100が連動、60日相関は21年以降で最高
概要
- コスピ指数とナスダック100の60日相関係数が約0.50まで高まり、分散投資の効果低下と変動性リスクの拡大が指摘された。
- サムスン電子、SKハイニックスなど韓国のメモリーチップ、HBM企業が世界のAIハードウエア供給網の中核に浮上し、韓国株市場が世界のAI投資動向の先行指標として機能していると伝えた。
- コスピとナスダック100の連動が強まるなか、韓国のメモリー株とレバレッジ型ETFへの資金流入が米半導体株の変動性を高めている。一方、米国の半導体支援策や中国勢のメモリー市場参入拡大は、今後の業績格差と新たなリスク要因になりうると報じた。
期間別予測トレンドレポート


「コスピは事実上の半導体指数」
「ナスダック100もAIハードウエア比率上昇で連動」

人工知能(AI)投資ブームを背景に、米大型テック企業と韓国の半導体企業の値動きが一体化しつつあることが分かった。相関の上昇で分散投資の効果が薄れ、変動性リスクも高まっているとの指摘が出ている。
CNBCが7月28日に金融情報会社レイリアント・グローバル・アドバイザーのデータを基に報じたところによると、コスピ指数とナスダック100の60日相関係数は足元で約0.50に上昇した。2021年以降で最も高い水準という。
7月13日にはSKハイニックスが15%安と過去最大の下落率を記録し、コスピ指数は8%超下げた。ナスダック100もこれに続き1.88%安で引けた。同日はマイクロン・テクノロジー(Micron Technology)が4%、サンディスク(SanDisk)が12%、インテル(Intel)が6%それぞれ下落した。
7月24日にもコスピ指数が5.2%急落すると、ナスダック100も半導体株がそろって下げ、1.15%安となった。
7月28日も韓国株式市場でサムスン電子とSKハイニックスがともに13%超下落し、コスピは10%超急落した。半導体株が大幅安となった午前の取引時間帯には、ナスダック100の下落率も1%を超えた。
相関が強まった背景には、コスピ指数に占めるサムスン電子とSKハイニックスの構成比が50%を超え、両銘柄の支配力が一段と強まったことがある。コスピは事実上の半導体指数とみなされている。
両社は世界のDラム供給の約74%を担う。DラムはAIサーバーに搭載される中核部品で、AIハードウエア供給網の中心にある。サムスン電子とSKハイニックスは、米大型テック企業が運営するデータセンター向けメモリーチップの主要供給先でもあり、米ハイパースケーラーの設備投資への依存度が高い。
このため米市場でAIハードウエア関連に投資する投資家は、サムスン電子とSKハイニックスを抱える韓国株市場を見て、世界のAI市場の強弱を先読みしている。
フュー・グループのアナリスト、ロルフ・ブルク氏によると、2025年の世界Dラム需要に占めるデータセンター向けの比率は約40%だった。2026年に入ってからは、この比率がほぼ50%に高まった。同氏はCNBCに対し「コスピは事実上、半導体指数として定着したことで、両市場の相関が高まった」と指摘した。
AI関連の投資ブームはハイパースケーラーから始まり、その後に韓国のメモリーチップ企業が追随した。足元では上昇の裾野がさらに広がり、世界の投資家は韓国市場を、より広範なAI関連投資動向の先行指標としてみている。
フィボナッチ資産運用のユン・ジョンイン代表は「サムスン電子とSKハイニックスは、世界のAI需要を巡る急変する市場で最も早く流動的な反応を示す」と語った。そのうえで「AI供給網で最も重要な部品の一つである高帯域幅メモリー(HBM)に注力するSKハイニックスが、重要な指標として浮上した」と強調した。
一方、韓国と米国のテック株は、どちらか一方が相場を主導し続けるというより、同時に動く傾向もある。
レイリアント・グローバル・アドバイザーのリサーチ責任者、フィリップ・ウール氏は「米国のテック株と韓国のテック株の業績は、AIハードウエア投資を巡る共通の投資心理にますます左右されている」と述べた。
米市場が休場の日にAI関連の材料が出れば、サムスン電子やSKハイニックスの値動きは、ウォール街の再開後に投資家がどう反応するかを見極める手がかりになる。逆に米市場でAI関連のニュースが出た日は、ナスダック指数が翌日の韓国市場の地合いを占う材料になる。
もっとも、こうした緊密な連動にはリスクも伴う。業界では、コスピとナスダック100の相関上昇によって、米韓株への分散投資で投資家が伝統的に求めてきた分散効果が弱まるとみる。韓国のメモリー株は米半導体株より値動きが大きいうえ、レバレッジ型上場投資信託(ETF)への資金流入で変動幅が増幅されるため、米市場の半導体セクターの変動性も高まりやすいとアナリストは分析する。
これに対し、時間の経過とともに米ナスダックと韓国の半導体株の間で差が開く可能性もある。KB金融グループのグローバル投資戦略責任者、ピーター・キム氏は「米国の国内半導体生産支援策や設備投資、製品構成の違いによって、今後はマイクロンとサムスン電子、SKハイニックスの業績に差が出る可能性がある」との見方を示した。マイクロンはなお、最新HBMを含むメモリー市場のシェアでサムスン電子やSKハイニックスに後れを取っている。
中国のメモリーチップ企業の市場進出拡大も新たなリスク要因になりうる。中国のテック企業は多くの分野で世界大手より出遅れて出発しても、国家支援や多様な経路での技術獲得を通じて、予想を上回る速度で追い上げる例が少なくないためだ。
キム・ジョンア客員記者 kja@hankyung.com
Korea Economic Daily
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