AI投資が資金流出圧迫、アルファベットは4〜6月FCFが59億ドル赤字
期間別予測トレンドレポート


人工知能(AI)の主導権を握るためのビッグテックの投資競争が、現金流出の圧力を強めている。AI関連売上高は急増しているが、データセンターや半導体、電力インフラに投じる費用がそれ以上に膨らんでいるためだ。

7月23日のニューヨーク証券取引所(NYSE)で、アルファベット(Alphabet)株は前日比24.4ドル安の317.69ドルで終えた。下落率は7.13%だった。4〜6月期決算の発表後に急落した。
決算そのものは悪くなかった。売上高は2桁成長を維持し、グーグルクラウドの売上高は前年同期比82%増えた。AIインフラとAIソリューションへの需要がクラウド事業を押し上げた。
市場が問題視したのは現金創出力だ。アルファベットの4〜6月期のフリーキャッシュフローは59億ドルの赤字だった。AIインフラ投資が急増し、事業で稼いだ現金を投資による流出が上回った。アルファベットは今年の設備投資見通しも従来から引き上げ、1950億〜2050億ドルと示した。
ビッグテックの悩みはここにある。AIはすでに売り上げを生んでいる。クラウド利用は増え、企業顧客のAI導入も加速している。だがAIサービスの運営には大規模なデータセンター、高性能半導体、電力設備が欠かせない。売上高が増えても、それを上回る速度で投資資金が先に出ていく構図だ。
テスラ(Tesla)も同様の流れを示した。4〜6月期の設備投資は前年同期比142%増の58億ドルだった。フリーキャッシュフローは11億ドルの赤字に転落した。テスラは電気自動車メーカーからロボタクシーやヒューマノイドロボット、AIインフラ企業へと事業領域を広げているが、投資負担が短期業績の重荷になっている。
オラクル(Oracle)もAI投資負担の大きさを示している。2026会計年度はクラウド売上高が大きく伸びた一方、フリーキャッシュフローは237億ドルの赤字だった。AI向けデータセンター投資の拡大が現金流出を膨らませた。受注残高とクラウド事業の成長性は高まったものの、市場は「どれだけ稼げるか」と同時に「それを稼ぐためにどれだけ使うのか」を見極め始めた。
これまでビッグテックは、潤沢な現金創出力を土台に新規事業への投資をこなしてきた。検索、ソフトウエア、広告、電子商取引で生んだ現金を次の成長分野に振り向けてきたためだ。だがAI競争は様相が異なる。投資規模ははるかに大きく、回収までの期間も長い。一部企業は社債発行や株式発行を並行し、投資資金を確保している。
投資家の見方は割れている。強気派はAIインフラ投資を長期成長に不可欠なコストとみる。今、データセンターや半導体に資金を投じなければ、将来のAI市場で後れを取るという理屈だ。AI需要はクラウド売上高や企業向けサービスの成長として表れている。
一方、慎重派は投資規模が収益化の速度を上回っている点を懸念する。設備投資が膨らめば、減価償却費や運営費も後から増える。AI売上高が伸びても、投資費用や運営費、減価償却費を吸収できなければ、株主が期待するキャッシュフロー改善は遅れるほかない。
イ・ソンニョル 韓経ドットコム記者 yisr0203@hankyung.com
Korea Economic Daily
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