ステーブルコイン時価総額、2カ月で100億ドル減 長期成長は維持へ
概要
- ステーブルコイン全体の 時価総額 は5月の高値から約100億ドル、約3%減少した。ただ、2022年の弱気相場と比べると調整幅は限られているとコインデスクは説明した。
- 減少は主に テザー(USDT) と サークル(USDC) で表れた。ステーブルコインの供給減少は、暗号資産市場の 流動性 の面で重荷になりうる。
- 一部の中小型ステーブルコインである グローバルダラー(USDG) と USDGO はむしろ成長している。新規需要と発行体の 競争 が続けば、長期的な成長基調は維持される可能性がある。
期間別予測トレンドレポート



ステーブルコイン市場の規模が、5月のピークから約100億ドル縮小したことが分かった。もっとも、今回の減少で長期的な成長基調が崩れたわけではないとの見方が多い。
7月13日に暗号資産専門メディアのコインデスクが伝えた。ステーブルコイン全体の時価総額は6月だけで77億ドル減少し、テラ・ルナ問題が起きた2022年5月以降で最大の月間減少幅となった。
RWA.xyzのデータによると、ステーブルコイン全体の流通規模は5月の高値から約100億ドル減った。減少率は約3%にとどまる。コインデスクは、2022年の弱気相場ではステーブルコイン市場が26%超縮小したとして、今回の調整幅は限定的だと分析した。
減少は主にテザー(USDT)とサークル(USDC)で目立った。USDTの時価総額は5月の1900億ドルから約1840億ドルに減少した。USDCも3月に800億ドル近くまで積み上がった高値から、約730億ドルに縮小した。
ステーブルコインは暗号資産取引の基軸通貨として広く使われる。決済や清算分野でも活用が広がっており、供給量の変化はデジタル資産市場に流入・流出する流動性を測る指標とされる。
ウィンセントのポール・ハワード上級ディレクターは、最近のステーブルコイン時価総額の減少について「長期的な成長市場とみる流れの中では、比較的小幅な調整だ」と述べた。
そのうえで同氏は「短期的な流動性の変動は正常な現象であり、ステーブルコインがデジタル資産のエコシステムでますます重要な役割を担うという当社の見方は変わらない」と付け加えた。
競争環境の変化も影響したとみられる。米国ではGENIUS法など規制整備が進み、ステーブルコインは暗号資産取引の枠を超えて決済分野へ広がっている。新たな発行体も増えている。
実際、USDTとUSDCの供給は減った一方で、一部の中小型ステーブルコインは伸びた。パクソス(Paxos)が発行し、ロビンフッド(Robinhood)などが参加するコンソーシアムが支えるグローバルダラー(USDG)の流通量は32億ドルを超えた。アンカレッジ・デジタル(Anchorage Digital)と香港のOSLグループが発行したUSDGOは約9億ドルと、ほぼ2倍に増えた。
コインデスクは、ステーブルコインの供給拡大は歴史的に強気相場と歩調を合わせてきたと指摘した。全体の供給減少は暗号資産市場の流動性面で重荷になりうるが、新たな需要と発行体間の競争が続けば、長期的な成長基調は維持される可能性がある。