モルガン・スタンレー、米株の最高値更新は難航も 技術株から資金流出
期間別予測トレンドレポート



モルガン・スタンレーは、米株式市場が過去最高値をさらに更新するのは容易ではない可能性があると分析した。今年の相場上昇をけん引してきた大型技術株から、他業種へ資金が移っているためだ。
7月6日に暗号資産専門メディアのブロックビッツが伝えた。モルガン・スタンレーのストラテジストは、投資家が今年最も強いパフォーマンスを示してきた技術株から資金を引き揚げ、他のセクターへ移しているとみている。
同社は、こうした物色の循環が人工知能(AI)と超大型技術株が主導してきた相場上昇の構図を弱める可能性があるとみる。ストラテジストは、投資家が今年最も高い成績を上げた技術株から離れ、他のセクターへ向かうなか、米株市場は過去最高値の更新にあたり抵抗を受ける可能性があると指摘した。
モルガン・スタンレーは、足元では経済と企業業績を巡る好材料の大半がすでに相場に織り込まれたとみている。このため主要指数の上昇基調は鈍っており、市場が一段高となるには「本当に予想を上回る好材料」が必要だと説明した。
とりわけ市場は、大規模なAI設備投資が単なる支出拡大にとどまらず、実際の収益につながるかどうかを見極めようとしている。モルガン・スタンレーは、市場が巨額のAI関連資本支出を持続可能な収益へ転換できるという確かな証拠を求めていると分析した。支出額が膨らみ続けるだけでは不十分だという。
こうした不確実性は、超大型技術株からより幅広い銘柄群へ資金が移る背景になっている。AI投資の拡大自体よりも、実際に利益へ結び付けられる企業を選別しようとする動きが強まっていることを意味する。
モルガン・スタンレーは、投資家が利益の実現可能性と質をより重視すべきだと助言した。あわせて小型株では一部利益を確定し、一部業種ではAI活用拡大の恩恵を受ける銘柄の比重を高める必要があると提案した。
これに先立つ同社の調査では、大型技術株は7〜9月期の業績が好調だったにもかかわらず、株価上昇率はそれに及ばなかった。これを受けてバリュエーションは低下した一方、産業株や景気敏感株は利下げ期待を背景に上昇基調を維持している。