概要
- シティグループ(Citi)は、ビットコインの12カ月目標価格を11万2000ドルから8万2000ドルに、イーサリアムを3175ドルから2240ドルにそれぞれ引き下げた。
- シティは、投資家需要の弱まり、ETF資金流出、米国のデジタル資産関連法整備の遅れ、高い変動性を見通し修正の背景として挙げた。
- シティは弱気シナリオで、ビットコインが5万3000ドル、イーサリアムが1094ドルまで下落する可能性があるとみる。新たな材料が現れるまで、投資家層の拡大は停滞する可能性が高いとも分析した。
期間別予測トレンドレポート



米金融大手シティグループ(Citi)が、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の12カ月価格目標を大幅に引き下げた。
ロイター通信が7月30日に伝えた。シティは同日公表したリポートで、ビットコインの12カ月目標価格を従来の11万2000ドルから8万2000ドルに引き下げた。イーサリアムの12カ月目標価格も3175ドルから2240ドルに下方修正した。
見通し引き下げの主因として、シティは投資家需要の弱まり、上場投資信託(ETF)からの資金流出、米国のデジタル資産関連法整備の遅れを挙げた。今年の暗号資産市場については、高い変動性と継続的なETF資金流出を背景に、軟調な地合いが続いていると分析した。
ビットコインは同日、5万8000ドル台まで下落し、2024年9月以来の安値を付けた。2025年10月に記録した過去最高値と比べると、下落率は5割近い。イーサリアムも1500ドル台まで下げ、2025年4月以来の安値で取引された。
シティは弱気シナリオで、ビットコインが今後12カ月で5万3000ドルまで下落する可能性があるとみる。イーサリアムについても1094ドルまで下げると予想した。このシナリオは、景気後退を伴うマクロ経済環境とETFからの資金流出継続を前提としている。
シティは「ビットコイン価格の重要な原動力であるETFでは、年初来で33億ドルが純流出した」と指摘した。そのうえで、弱気心理を背景にビットコインとイーサリアムはいずれも長期移動平均線を下回っているとし、「新たな材料が現れるまで、幅広い投資家層への普及は停滞する可能性が高い」と分析した。
ストラテジー(Strategy)などデジタル資産トレジャリー(DAT)企業によるビットコイン売却への懸念も、投資家心理を冷やす要因になっているという。シティはさらに、足元の暗号資産市場の弱さは人工知能(AI)産業への資金シフトと重なって表れていると説明した。