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フィデリティ「利下げ・クラリティ法・ステーブルコインが暗号資産の弱気相場を終わらせる可能性」

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期間別予測トレンドレポート

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写真:Shutterstock
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フィデリティは、暗号資産の弱気相場を終わらせる潜在要因として、ビットコインの4年周期、規制変更、金融政策の転換、新たな活用事例、機関投資家の採用拡大を挙げた。

6月30日公表のリポートで、歴史的には複数の要因が新たな暗号資産の強気相場を引き起こしてきたと説明した。その一方で、こうした要因が再びそろっても、新たな強気相場が必ず到来するとは限らないと指摘した。

同社は、ビットコインが2025年10月に12万6200ドルを上回って過去最高値を付けた後、弱気相場入りしたと分析した。2026年3月から5月にかけて短期的な反発はあったが、足元のビットコインは2019年から2021年の強気相場で記録した高値6万9000ドルを再び下回っているという。

もっとも、現在の相場がテクニカル面で弱気相場に当たるかどうかには議論の余地があるとした。過去のビットコインの弱気相場では高値から少なくとも77%超下落したのに対し、2026年6月の安値は直前の高値比で約53%安にとどまったためだ。ただ、投資家心理の面では、2026年に入って強気相場の雰囲気は消えたと評価した。

第1の変数は、ビットコインの4年周期だ。フィデリティは、ビットコインが過去おおむね4年ごとに強気相場の天井と弱気相場の底を形成してきたと説明した。この流れが続けば、前回の弱気相場の底が2022年11月だっただけに、今回の弱気相場の底は2026年11月前後に形成される可能性があると分析した。

この周期の中核にあるのが半減期だ。ビットコインはおよそ4年ごとに採掘報酬が半減するよう設計されている。新規供給が減るなかで需要が維持、あるいは拡大すれば、価格の上昇圧力につながりうる。ただ、同社は4年周期を機械的な売買タイミングの判断材料ではなく、大きな流れをみる参考指標として使うべきだと強調した。

第2の変数は規制変更だ。フィデリティは、過去にも暗号資産に友好的な規制の導入が強気相場の始まりや拡大に影響したとみている。2015年の強気相場初期には、ニューヨーク州金融サービス局の暗号資産事業者向け認可制度が市場の信頼回復に寄与した。2024年には、米証券取引委員会(SEC)によるビットコイン現物の上場取引型金融商品(ETP)承認が、ビットコインの過去最高値更新を下支えしたという。

足元で市場が注目する法案としては、米国のクラリティ法を挙げた。同法は、米デジタル資産市場の法的枠組みの整備を目指すものだ。フィデリティは、同法案が成立すれば、米国内の暗号資産事業を巡る不確実性を下げる可能性があるとみる。ただ、2026年6月時点では、なお議会での審議段階にあると説明した。

第3の変数は金融政策だ。フィデリティは、過去には米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げに動く局面で暗号資産価格が上昇する傾向があったと分析した。暗号資産はリスク資産としての性格が強く、利下げや流動性の緩和が投資家のリスク選好を高める可能性があるためだ。

一方、利上げ観測はビットコイン価格にマイナスに作用してきた。フィデリティは、足元の物価動向を踏まえると、2026年末の利上げの可能性をみる向きもあるとした。そのうえで、予想に反してインフレが鈍化し、FRBが利下げに転じれば、暗号資産市場の有力な支援材料になりうるとした。

第4の変数は、新たな活用事例の広がりだ。フィデリティは、2019年から2021年の強気相場では、非代替性トークン(NFT)とミームコインが大衆の関心を集め、新たな投資家を市場に呼び込んだと説明した。

現在注目される分野としては、実物資産のトークン化、ステーブルコイン、人工知能(AI)関連の暗号資産の活用事例を挙げた。実物資産のトークン化は、不動産やコモディティー、プライベートクレジットなど伝統資産の所有権をブロックチェーン上で記録し、移転する仕組みを指す。ステーブルコインは、ドルなど法定通貨と価値が連動するよう設計された暗号資産で、2025年のジーニアス法以降、採用が急速に広がっているとした。

AI関連の暗号資産は、機械学習機能、画像処理半導体(GPU)の演算ネットワーク、AIエージェントの活用事例などと結びつく。フィデリティは、次の強気相場を引き起こす活用事例が、現在の市場が想定していない分野から生まれる可能性もあるとみている。

第5の変数は、機関投資家の採用拡大だ。フィデリティは、2020年に複数の上場企業がビットコインを財務諸表に組み入れると発表したことが、当時の強気相場を刺激した要因の一つだったと説明した。さらに、2024年のビットコイン現物ETP承認と、2025年の米国による戦略的暗号資産準備金の創設発表も、ビットコインの過去最高値更新に影響したと分析した。

ただ、2026年時点では、機関投資家の採用はもはや新しい材料ではないと指摘した。弱気相場の間も機関投資家の参加は着実に増えたが、なお明確な強気相場転換のシグナルにはつながっていないという。フィデリティは、マグニフィセント・セブンの1社が大規模な暗号資産保有を公表したり、地政学的な出来事をきっかけに機関投資家がヘッジ手段として暗号資産を使い始めたりすれば、新たな物語が形成される可能性があると見通した。

フィデリティは、暗号資産の弱気相場がいつ終わるかは予測できないと強調した。リポートは、これらの要因のいずれかが新たな強気相場を引き起こす可能性はあるものの、すべての要因がそろっても、投資家が期待する回復が実現しない場合もあると指摘した。

同社は、ステーブルコインの採用拡大など、暗号資産市場の長期的な追い風は残っているとみる。一方で、暗号資産は値動きが大きく、市場操作に弱い可能性があるうえ、預金保険や証券投資家保護制度のような保護も受けられない点に注意が必要だと付け加えた。

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minriver@bloomingbit.ioこんにちは、bloomingbit記者です。

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