3日連続のサイドカー、乱高下でKOSPIに変動性ショック
期間別予測トレンドレポート


急落、急騰、急落が3日連続で続き、投資家心理は急速に冷え込んでいる。
韓国版の「恐怖指数」は過去最高を更新し、市場の変動性に警戒感が強まっている。

韓国株式市場では、2008年の世界金融危機以降で最も激しい値動きが続いている。証券業界では、人工知能(AI)や半導体を軸とした業績改善と潤沢な流動性を背景に、2026年後半も株高が続く可能性を見込む声が多い。ただ、足元では変動性が一段と拡大している。強気相場を当て込んだ買いと、パニック的な投げ売りがぶつかり、KOSPIは前例のない乱高下局面に入った。
韓国取引所によると、6月10日のKOSPI指数は前日比4.52%安の7730.82で引けた。機関投資家は2兆2673億ウォン(約2490億円)、外国人投資家は2兆7717億ウォン(約3050億円)をそれぞれ売り越した。これに対し、個人投資家は4兆8612億ウォン(約5350億円)を買い越し、相場を下支えした。指数は朝方に7900台で始まった後、下げ幅を広げ、午後には一時7500台まで下落した。KOSPI200指数が5%超下げたため、午後1時16分ごろには売りサイドカー(プログラム売買の売り呼び値の一時停止)が発動した。
2026年に入ってから6月10日までに、有価証券市場で発動したサイドカー(5分間のプログラム売買制限)は計24回に達した。買い、売りがそれぞれ12回ずつだった。2008年の世界金融危機時の年間発動回数26回にすでに迫っている。発動頻度は平均で4〜5営業日に1回のペースだ。
サーキットブレーカーの発動も異例の多さとなっている。2026年のKOSPI市場では3月4日、3月9日、6月8日の3回発動した。サーキットブレーカーは指数が急落した際に市場全体の売買を一時停止する措置で、プログラム売買の注文を制限するサイドカーより強い警戒シグナルと受け止められている。
3回のサーキットブレーカーの後、KOSPIはいずれも翌営業日に反発した。3月4日に12%超下落した後、次の取引日には9%台上昇した。だが、その数日後の3月9日には再び急落し、2回目のサーキットブレーカーが発動した。
6月に入ってからも同じパターンが続いている。6月8日のKOSPIは、米半導体株の急落、金利負担、外国人の売りが重なり、8%超下落した。2026年で3回目のサーキットブレーカーが発動し、KOSDAQ市場でも同措置が出た。翌6月9日には8%超急反発して8000台を回復し、買いサイドカーが発動した。だが、6月10日には再び売りサイドカーが出た。
オプション市場でも不安は収まっていない。オプション価格に織り込まれた市場の予想変動率を示し、「韓国版恐怖指数」と呼ばれるKOSPI200変動性指数(VKOSPI)は、前日の6月9日に91.23まで急騰した。終値ベースで90を上回ったのは、2009年の指数公式算出開始以来初めてだ。
この水準は、米国とイスラエルの攻撃を受けてイランとの戦争が始まった直後に付けた2026年の従来高値、3月5日の83.58を上回る。2008年の世界金融危機時の89.30や、2020年の新型コロナウイルス禍で付けた60近辺も超えた。
VKOSPIは、米ニューヨーク株式市場のVIX指数のように、韓国株市場の不安心理を映す指標だ。KOSPI200オプション価格をもとに、今後30日間に指数がどの程度変動するかについての投資家の予想、すなわちインプライド・ボラティリティを算出する。指数が高いほど、相場の先行きを見通しにくいほど市場参加者が強いパニック状態にあることを示す。6月10日の終値も88.35と高水準を保った。
2026年後半の相場見通しについて、証券業界では総じてKOSPIの一段高を見込んでいる。半導体とAIのバリューチェーンにおける業績改善、株主還元の拡大、家計資金の流入、コリアディスカウントの緩和が見直し材料として挙がる。ただ、サーキットブレーカーとサイドカーの発動が繰り返されている現状は、上昇局面が平たんな道筋にはならないことを示している。
金利、物価、為替、外国人需給、半導体の利益サイクルの確認が、今後の相場方向を左右する主要な変数となる。米消費者物価指数(CPI)、米国債利回り、国際原油相場、米ハイテク株や半導体株の動向次第では、韓国株も短期的に大きな上下動を繰り返す可能性がある。
キウム証券のハン・ジヨン研究員は「過去2営業日で8%台の騰落率を記録したのは異例だ」と語った。そのうえで、「将来の予想変動率を実際の変動率が完全に上回ったのは、韓国株市場の歴史でも珍しい事例だ」と説明した。さらに「VKOSPIを算出し取引するデリバティブ市場でさえ、すでに極端な価格変動性を価格に織り込んでいたが、それでも実際の株価変動に追いつけないほど最近の指数変動は無秩序になっている」と指摘した。
6月12日に米ナスダック市場への上場を控える宇宙企業スペースXも変動要因として挙がっている。過去最大規模が見込まれるスペースXの新規株式公開(IPO)に向けた資金確保の動きが、株価下落に影響する可能性があるためだ。関連業界では、スペースXの企業価値を2兆ドル前後とみている。
デシン証券のイ・ギョンミン研究員は「スペースXの上場が迫れば、世界の流動性を吸い込むブラックホールになりかねない」と述べた。あわせて「世界の株式市場と比べて急騰してきたKOSPI市場からの資金流出が加速する可能性がある」との見方を示した。
カン・ギョンジュ 韓経ドットコム記者 qurasoha@hankyung.com

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