概要
- トランプ大統領は、イランとの終戦交渉の大半で合意が成立し、自身の最終承認だけが残る段階だと明らかにした。
- トランプ大統領は、イランが核兵器を保有しないことに同意し、ホルムズ海峡を通行料なしで直ちに開放しなければならないと表明した。
- ファルス通信は、ホルムズ海峡の開放、高濃縮ウランの破壊、イラン凍結資産120億ドルの支払いを巡り、双方の主張に隔たりがあると伝えた。
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ドナルド・トランプ米大統領は5月29日(現地時間)、イランとの終戦交渉を巡り「最終決定を下すため、これから(ホワイトハウスの)状況室で会議を開く」と明らかにした。
米国はこれまで、パキスタンやカタールなどの仲介国を通じてイランと水面下で終戦交渉を続けてきた。アクシオスなどはこれに先立ち、交渉内容の大半はまとまっており、残るのはトランプ氏の最終承認だけだと報じていた。
トランプ氏は同日、トゥルース・ソーシャルへの投稿で、イランは核兵器や核爆弾を決して保有しないことに同意しなければならないと表明した。あわせて、ホルムズ海峡は双方向の無制限の船舶通航に向け、通行料なしで直ちに開放されるべきだと訴えた。
さらに海中機雷の除去を進めており、イランが残る機雷も撤去するとの認識を示した。「我々の驚くべき前例のない海上封鎖によって海峡で足止めされていた船舶は、いまや封鎖が解除された以上、『帰航手続き』を始めることができる」とも書き込んだ。
イランの濃縮ウランについては、イラン・イスラム共和国と国際原子力機関(IAEA)と緊密に協力し、掘り起こして廃棄する方針を示した。イラン国内での廃棄もあり得るとの立場をにじませ、「追って通知があるまで資金の受け渡しはない」と付け加えた。
トランプ氏の発言や米当局者の説明を踏まえると、交渉妥結は近い。もっとも、イランのファルス通信は5月29日、関係筋の話として、トランプ氏の主張は事実と虚偽が入り交じっており、「勝利を人為的に演出しようとする試みだ」と報じた。大筋で接近していても、一部の争点はなお残っているという。
ファルス通信は、「行動対行動」の形式でまとめられたこの覚書草案について、現在はイラン国内で最終承認の段階にあるが、最終決定はまだ下されていないと指摘した。トランプ氏は合意から後退しにくい状況を認識したうえで、合意文と食い違う発言をしながらも、海上封鎖は現時点で終えるとしているとも伝えた。
同通信は、トランプ氏がホルムズ海峡を通行料なしで開放すると述べたものの、そうした条項は覚書草案に盛り込まれていないと主張した。米国が海上封鎖を解除した後、イランがあらかじめ定めた手続きに従って海峡を開放する内容だとしている。
高濃縮ウランを巡っても、トランプ氏は米国がこれを破壊すると述べたが、これも覚書草案にはなく、この主張自体が全くの事実無根だと関係筋が説明していると報じた。
このほか、トランプ氏が5月29日の投稿で触れなかった条項もあると同通信は指摘した。米国はイランの凍結資産120億ドルを覚書締結直後に支払うことになっており、これが履行されなければ、イランは後続の交渉段階に進まない内容が草案に盛り込まれたという。
ヒズボラの立場に沿う完全なレバノン停戦も、覚書に含まれていると付け加えた。
ファルス通信は、こうした問題が解決されて初めて、イランは次の段階で全ての制裁解除と核問題の協議に着手すると強調した。最終合意は、イラン体制の原則とレッドラインに基づき、米国への徹底した不信を前提に結ばれるとしている。
以下は、トランプ氏がトゥルース・ソーシャルに投稿した全文。
「イランは核兵器または核爆弾を決して保有しないことに同意しなければならない。ホルムズ海峡は双方向の無制限の船舶通航のため、通行料なしで直ちに開放されなければならない。海中機雷(爆弾)があるなら、すべて除去されなければならない(我々は優れた掃海能力を通じ、爆破方式ですでに多数の機雷を除去した。イランは残る機雷について、数は多くないだろうが、直ちに除去および、または爆破を完了しなければならない)。我々の驚くべき前例のない海上封鎖によって海峡で足止めされていた船舶は、いまや封鎖が解除された以上、『帰航手続き』を始めることができる! 君たちの妻、夫、両親、そして家族に、君たちが最も好きな大統領からのあいさつを伝えてほしい! 『核のちり』とも呼ばれる濃縮核物質は、11カ月前の我々の強力なB-2爆撃機による攻撃で事実上崩壊した山がその上を覆い、地下深くに埋まっている。これを米国が(中国とともに、そのような機械的能力を持つ唯一の国として合意されている)イラン・イスラム共和国および国際原子力機関(IAEA)と緊密に協力して掘り起こし、廃棄する。追って通知があるまで資金の受け渡しはない。そのほか、はるかに重要性の低い事項についても合意した。私はいま、最終決定を下すため状況室で会議を開く。この問題に注目してくれて感謝する! 大統領ドナルド・J・トランプ」
ワシントン=イ・サンウン特派員 selee@hankyung.com

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