「29万ウォンで買った途端に急落」 サムスン電子の個人株主500万人が憤り
概要
- サムスン電子株は2025年末の11万9900ウォン(約1万3200円)から 29万ウォン台(約3万1900円)へ急騰した後、ストライキ懸念と 半導体利益のピーク論争 を受けて急落したと伝えた。
- 5月15日には個人投資家がサムスン電子株を 2兆8700億ウォン(約3160億円)、TIGER半導体TOP10 ETF を799億ウォン(約88億円)それぞれ純買いし、その後かなりの投資家が損失圏に入ったと報じた。
- サムスン電子の営業利益を基準にした成果給要求を受け、配当金縮小への懸念が強まっている。現在の 配当利回り0.5%%台 を2%%台に引き上げるには、配当金を4倍程度に増やす必要があるという。
期間別予測トレンドレポート


労組に冷ややかな世論、株価急落が背景
半導体利益のピーク論争のさなか
株安で批判が一段と強まる

サムスン電子の労働組合による成果給要求が国民的な支持を得られなかった背景には、「30万ウォン台」をうかがっていた株価の急落がある。相場が調整局面に入るなかで全面ストの可能性まで浮上し、総人口の1割近くに達するサムスン電子の株主に加え、老後資金を半導体上場投資信託(ETF)に振り向けた年金投資家、さらには韓国株に投資する幅広い投資家が批判を強めた。これによってストの求心力はしぼんだ。
5月21日に韓国預託決済院が公表した集計によると、2025年末時点のサムスン電子の株主数は460万5714人だった。事業報告書による少額株主は419万5927人だった。サムスン電子株は2025年末の11万9900ウォン(約1万3200円)から足元では29万ウォン台(約3万1900円)まで急騰しており、2026年に新たに投資を始めた個人も多い。このため株主数は500万人前後まで大きく増えた可能性が高い。退職年金口座などを通じてサムスン電子を組み入れた221本のETFに投資したケースまで含めれば、直接・間接の株主はさらに膨らむ。
労組が巨額の営業利益を根拠に成果給の支給を求める過程で、株主は株価下落への不安を強めた。サムスン電子株は5月15日に29万9500ウォン(約3万3000円)まで上昇した後、5月18日から大幅安に転じた。米国で世界の半導体業界の利益がピークを打ったのではないかとの論争が広がるなか、サムスン電子のストライキ懸念が加わり、株価の重荷になった。5月20日に労組が交渉決裂を公表した直後には、10分余りで株価が28万ウォン(約3万800円)から26万ウォン台(約2万8600円)へ下げた。
この過程で、上昇相場に遅れて乗った個人投資家の相当数が損失圏に入った。株価が過去最高値を付けた5月15日、個人投資家によるサムスン電子株の純買越額は2兆8700億ウォン(約3160億円)に達した。同日、サムスン電子を組み入れた半導体テーマETFで最大規模の「TIGER半導体TOP10」にも、個人資金が799億ウォン(約88億円)流入した。
サムスン電子株の下落に伴う半導体分野の投資心理悪化は、半導体の素材・部品・装置メーカーの株価も押し下げた。ハンミ半導体が3営業日連続で10%ずつ下落したほか、「KODEX AI半導体コア装備」は16.59%安、「SOL AI半導体素材・部品・装置」は14.72%安となるなど、関連ETFも10%超下げた。KOSPI指数にも冷や水を浴びせた格好だ。サムスン電子の直接・間接の株主にとどまらず、韓国株に投資する幅広い投資家がストライキ懸念の影響を受けたことになる。
利益配分に株主の声が反映されていないとの批判はなお強い。営業利益の一定比率を成果給として支給すれば、株主に回る配当原資が減る可能性があるためだ。2025年の配当金である1株1668ウォン(約184円)を基準にすると、足元の配当利回りは0.5%台まで低下している。これを平年並みの2%台に戻すには、配当金を4倍程度に引き上げる必要がある。利益配分を従業員側に厚くすれば、配当を十分に増やせないとの懸念がくすぶっている。
カン・ジンギュ記者

Korea Economic Daily
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