米FTC、Armの反トラスト調査に着手 CPUライセンスの独占疑惑
概要
- 米FTCが、アームのCPU設計ライセンスの提供方法が反トラスト法違反に当たるかどうかの調査に着手したと伝えられた。
- アームが自社開発のAIチップ「AGI CPU」事業に参入し、CPU供給網を垂直統合で握る狙いがあると受け止められている。
- アーム株は年初来で82.3%%上昇し、フィラデルフィア半導体株指数の上昇率を大きく上回った。
期間別予測トレンドレポート



英国の半導体設計大手アーム(Arm)が、米連邦取引委員会(FTC)の反トラスト調査を受けていることが分かった。
ブルームバーグが5月16日、複数の関係者の話として報じた。FTCは、アームが中央演算処理装置(CPU)の設計ライセンスの提供を拒んだり、品質を落としたりする手法で、半導体市場の一部を違法に独占しようとしたかどうかを調べている。FTCは2026年初め、アームに調査開始を通知し、関連文書の保存を求めたという。
日本のソフトバンクグループを大株主に持つアームは、チップの設計図に加え、ソフトウエアがプロセッサーと通信する際に使うコードである命令セット(instruction set)のライセンスを販売してきた。クアルコムやアップルなど主要メーカーは、こうした技術に依存している。
アームは3月、自社開発の人工知能(AI)チップ「AGI CPU」を投入し、自社製チップを直接販売する事業に参入した。5年以内に年間150億ドルの売上高を確保できるとの見通しも示している。
業界の一部では、これを単なる事業多角化ではなく、ビッグテック各社のAIインフラ支出の急増を追い風にCPU供給網全体を垂直統合で握る動きと受け止めている。
クアルコムは、この計画がアームによる技術アクセス制限への懸念を裏付けていると主張する。両社の対立の背景には、スマートフォン向けチップ需要が鈍るなか、PCからAIインフラまで次世代の計算資源市場で主導権を握ろうとする競争がある。
今回のFTC調査は、アームを巡る各国規制当局の調査が広がるなかで明らかになった。クアルコムは2024年、欧州連合(EU)欧州委員会に対し、アームがライセンスへのアクセスを制限し、中核技術の提供を渋っているとして提訴した。韓国公正取引委員会も2025年11月、クアルコムの申告を受けてアームのソウル事務所を立ち入り調査した。
アームは調査についてコメントを拒否した。一方で「クアルコムによる根拠のない反競争行為の主張は、商業上の紛争で有利な立場を確保しようとする必死で卑劣な試みにすぎない」と批判した。
アーム株は年初来で82.3%上昇し、フィラデルフィア半導体株指数の上昇率63%を大きく上回った。
コ・ジョンサム 韓経ドットコム記者 jsk@hankyung.com

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