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習氏「米国はおそらく衰退国家」、トランプ氏は正面衝突回避 訪中で映る米中力学の変化

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Korea Economic Daily

期間別予測トレンドレポート

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北京で映し出された力関係の逆転

習氏の警告に沈黙、中国には賛辞

写真:Shutterstock
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9年ぶりに実現したドナルド・トランプ米大統領の訪中は、米中の微妙な力の均衡と権力構図の変化を鮮明に映し出した。

中国の習近平国家主席は米国に対して「おそらく衰退する国」との表現にまで踏み込んだが、トランプ大統領は「大きな成功を祝福された」と受け止める形で正面衝突を避け、関係維持を優先した。

台湾問題以外では首脳会談の目立った成果を当初から見込んでいなかった習氏に対し、トランプ氏には国内世論を意識した実質的な経済成果が必要だった。両氏の政治的な立場の違いがにじんだ。

中国は「台湾」、米国は「経済」

トランプ大統領は5月15日、自身の交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、習主席が米国を「おそらく衰退する国」と呼んだと明らかにした。

トランプ氏は「習主席が非常に上品な言い方で、米国は衰退する国かもしれないと語ったのは、眠れるジョー・バイデンとバイデン政権の4年間でわれわれが被った甚大な損失を指していた」と書き込んだ。あわせて「その点で彼は100%正しい」と記した。

さらに、習主席が「トランプ政権が短期間で成し遂げた数多くの大きな成功を祝福してくれた」とも投稿した。

ただ、中国外務省が公表した5月14日の首脳会談の公式発表文や、習主席の公開発言には「米国は衰退する国」との表現は含まれていない。AP通信も、トランプ大統領はこの発言の出所や発言時点を具体的に説明していないと伝えた。

それでも外交筋は、こうした反応が今回の訪中を通じて一貫したトランプ氏の融和姿勢と軌を一にするとみている。

写真:Shutterstock
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トランプ大統領は5月14日、北京の人民大会堂で開かれた首脳会談の冒頭発言で「習主席と私は、米中の歴代指導者のなかで最も長く、最も良好な関係を築いてきた」と語った。さらに「習主席は偉大な指導者であり、中国は偉大な国だ」と持ち上げた。

「私は習主席と中国人民を非常に尊敬している」とも述べたうえで、「われわれが協力すれば、両国と世界のために大きく良いことを数多く成し遂げられる」「素晴らしい未来をともに迎えるだろう」と呼びかけた。

習主席が台湾問題で率直な警告を発した会談の場でも、トランプ大統領は公開発言で対立をあおる表現を避けた。前面に押し出したのは親密さと協力のメッセージだった。

5月15日の行程でも同じ基調を保った。トランプ氏は「いまの米国は世界で最も注目される国だ」としつつ、「中国との関係がこれまで以上に強く、より良いものになることを望む」と表明した。

米政権高官の公開メッセージも、対立より管理に軸足を置いた。

マルコ・ルビオ国務長官は首脳会談直後、「台湾問題に関する米国の政策は、きょう時点でも、そしてきょうここでの会談後も変わらない」と述べた。

習主席の強い対台湾警告に正面から応酬するのではなく、既存政策の継続を確認するにとどめた。

ルビオ氏はあわせて、中国との関係を「米国にとって最も重要な地政学上の挑戦であり、最も重要に管理すべき関係だ」と位置づけ、対立管理の必要性を強調した。対中強硬派とされるルビオ氏の発言としては抑制的だった。

習氏とトランプ氏、年内にさらに3回会談へ

トランプ大統領とともに訪中した米政権と企業代表団の動きも同じ方向を向いた。中国外務省によると、トランプ大統領は首脳会談の途中、同行した米企業人を1人ずつ習主席に紹介した。企業側は習主席に対し、中国市場を「高く評価している」と伝えたという。

首脳会談後には、テスラ(Tesla)のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が「素晴らしかった」と語る場面もあった。関税戦争や先端技術の覇権争いが続くなかでも、米国が中国に送ったメッセージは安全保障上の圧力ではなく、市場アクセスと事業機会の拡大だったと読める。

専門家は、今回のトランプ氏の訪中で中国が狙ったのは、台湾問題を米中関係の最上位条件として制度化することだったと分析する。

香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)は「習主席の台湾関連メッセージは、2017年の北京首脳会談時よりはるかに強硬だった」と指摘した。そのうえで、中国は今後、トランプ大統領の残る任期である少なくとも3年間、「建設的な戦略的安定」の前提条件として台湾問題の管理を米国に求めたと解釈した。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)も、中国は台湾を2国間関係の枠組みに明確に結びつけることで、超大国関係の条件を定義しようとしたと診断した。建設的な戦略的安定と、台湾問題の誤った管理を同時に成り立たせることはできないというメッセージを米国に送ったという。

専門家は、今回の首脳会談を機に、中国が今後米国の台湾関連措置のたびに「両首脳間の合意を損なった」と主張する根拠を得たとみている。

一方、トランプ大統領にとって今回の訪中は、外交的な象徴性だけでなく、目に見える経済成果を確保しなければならない政治日程でもあった。

ロイター通信は、トランプ氏がイラン戦争の長期化と生活物価の上昇で支持率の重荷を抱えるなか、11月の中間選挙を控えていると指摘した。このため、今回の訪中で目立つ通商成果を切実に必要としていた。

トランプ政権はこれまで、中国に対し、米国産の農産物やエネルギー、航空機の購入拡大を求めてきた。首脳会談直後にホワイトハウスが出した立場表明が経済議題に集中したのもそのためだ。

外交筋は、今回の首脳会談を「中国は台湾、米国は経済」を優先順位とする非対称交渉だったと受け止めている。

中国は今回の首脳会談を通じ、台湾問題を両国関係安定の前提条件として公式化することに成功したとの評価が大勢だ。

習主席は、台湾が単なる懸案の一つではなく、米中関係全体を左右する最上位の議題であることを、米大統領を前に公の場で確認した。

これに対しトランプ大統領は、公の場で台湾問題への反論を控えた。中国の市場開放や米国産品の購入拡大の可能性を政治的成果として打ち出すことに力を注いだ。トランプ氏が「習主席は私の大きな成功を祝福した」と繰り返し強調したのも、対中交渉で押し込まれた印象を避け、国内支持層に「成果ある訪問」のイメージを植え付ける狙いがあったと読める。

一方、習主席とトランプ大統領は年内に少なくともさらに3回会う予定だ。トランプ氏は習主席を9月にホワイトハウスへ招待しており、11月には中国・深圳でアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が開かれる。続いて12月には、米国マイアミで主要20カ国・地域(G20)首脳会議が予定されている。

北京=キム・ウンジョン特派員 kej@hankyung.com

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