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イスラエル総選挙は膠着の公算 原油高・金利負担で暗号資産市場が警戒

概要

  • イスラエル総選挙では、いずれの陣営も過半数を確保できず、政治的膠着と中東情勢の不透明感が強まっていると伝えた。
  • 中東紛争の可能性が高まるなか、国際原油価格の上昇とインフレ圧力が改めて意識され、米国の利下げ余地を狭める可能性があるとした。
  • 専門家は、原油高と利上げ観測が重なれば、ビットコインを含む暗号資産市場全般で下押し圧力が強まる可能性があると診断した。

期間別予測トレンドレポート

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ネタニヤフ・アイゼンコット両陣営、過半確保に失敗する見通し

連立政権の構成は難航へ、対イラン軍事政策に不透明感

原油高と金利負担、暗号資産市場に下押し懸念

写真:ChatGPT生成
写真:ChatGPT生成

イスラエル総選挙で明確な勝者が出ない見通しとなり、中東情勢の不透明感がビットコイン(BTC)など暗号資産市場の新たな変動要因として浮上している。

10月28日付のニューヨーク・タイムズによると、10月27日に実施されたイスラエル総選挙は開票率が約90%に達した時点で、ベンヤミン・ネタニヤフ首相の陣営が54議席、ガディ・アイゼンコット前軍参謀総長の陣営が49議席を得る見通しとなった。いずれの陣営も連立政権の樹立に必要な過半数を確保できない公算が大きく、政治的膠着の可能性が高まっている。

一般投票の開票はほぼ終盤に入っており、10月29日午後には実質的に集計作業が一巡する見込みだ。ただ、外交官らの不在者投票を別途集計する必要があるため、公式結果の発表は11月4日の予定となっている。

暗号資産市場も、10月27日の出口調査公表直後に上下に振れた。ビットコインは10月28日、反ネタニヤフ陣営が小幅に優勢との報道が伝わるなか、8万ドル(約1260万円)台から8万1200ドル(約1280万円)台まで持ち直した。その後は、両陣営とも過半数確保が難しいとの見方が広がるにつれて上昇の勢いが鈍ったが、その後に再び反発する場面もあり、値動きの荒い展開が続いた。

中東情勢の不透明感続く、イスラエル総選挙の行方に注目

今回の総選挙が注目されるのは、次期イスラエル政権の対イラン政策が中東情勢を左右するためだ。ネタニヤフ首相は、イランに対する強硬な軍事対応と体制転換の必要性を繰り返し訴えてきた。これに対しアイゼンコット氏は、イランの核兵器開発阻止に向けた軍事対応には同意する一方、軍事力による体制転換には懐疑的な立場を示してきた。必要な場合は外交的解決を並行すべきだという考えだ。

ただ、どちらの陣営も全120議席のうち過半数の61議席には届かない見通しで、連立政権の協議が長期化する可能性がある。イスラエルでは正式な選挙結果の発表後、イツハク・ヘルツォグ大統領が組閣候補を指名する。指名を受けた候補には、延長分を含めて最大42日の交渉期間が与えられる。交渉が決裂すれば別の候補に組閣の機会が移る。最終的に政権樹立に失敗した場合は再選挙に進む可能性もあり、新政権発足まで数カ月かかる可能性がある。

イスラエルの政治的膠着が長引けば、対イラン軍事対応を巡る不透明感は一段と高まりそうだ。連立協議の帰趨次第で、イラン攻撃再開の有無や今後の軍事作戦の方向性が変わりうるためだ。現地メディアのタイムズ・オブ・イスラエル(TOI)は、ネタニヤフ首相が連立政権の樹立に失敗して暫定首相にとどまれば、対イラン攻撃の再開は一段と難しくなりうると分析した。一方、コメルツ銀行のアナリストは、ネタニヤフ首相が再び政権を握れば、イランの体制転換を試みる可能性があると指摘した。今回の総選挙結果は、イランとの戦争の展開に重要な影響を及ぼすとみている。

こうした中東情勢の不透明感が続くなか、国際原油価格は1日で反発した。10月28日のロンドンICE先物取引所では、12月渡しの北海ブレント先物が前日比1.26%高の1バレル115.32ドル(約1万8200円)で取引を終えた。ニューヨーク商業取引所では、12月渡しの米国産標準油種(WTI)も2.88%上昇し、1バレル102.78ドル(約1万6200円)となった。前日にそれぞれ1.67%、1.83%下落した後、1日で反発した。

中東紛争が長引けば利上げ観測も、ビットコインの重荷に

専門家は、イスラエル総選挙の結果が中東情勢、ひいては国際原油価格と米国の金融政策に及ぼす影響を見極める必要があると指摘する。軍事的緊張が高まって原油価格が上昇すれば、インフレ圧力が強まる。そうなれば米連邦準備理事会(FRB)の利下げ余地が狭まり、追加利上げの可能性も高まりかねず、暗号資産市場の重荷になるという。

デジタルエックスのキム・ミンスン・リサーチセンター長は、イスラエルの政治情勢そのものがビットコインなど暗号資産価格に直接影響するわけではないと説明した。そのうえで、中東紛争は最終的に原油価格に影響し、それが米国の物価と金利につながると語った。イスラエルの政治状況次第で中東紛争が深刻化し、原油価格が一段と上がれば、米国の物価上昇と利上げ観測を通じてビットコインの下落要因になりうると指摘した。

プレストリサーチのチョン・ミンギョ・アナリストは、イスラエル総選挙の結果そのものが暗号資産市場に直接作用するというより、中東地域の地政学的な不確実性が長期化しうる点に目を向けるべきだと強調した。連立政権の組成過程で対イラン政策の不透明感が続く可能性があるとも述べた。こうした状況で、足元のように原油価格が高水準を保てば、金利負担が続き、ビットコインを含むリスク資産全般に下押し圧力がかかりうると診断した。

#原油価格
#金利
#中東地政学

shlee@bloomingbit.ioこんにちは、bloomingbit記者です。

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