国際原油は2日続落、米・イラン拡戦懸念が和らぎWTIは101ドル台
概要
- 国際原油は2日続落し、WTIは1バレル101ドル台まで下落した。
- 中東主要国の外交仲介やロシアのエネルギー外交の動きが進む一方、中東地域の軍事リスクはなお高い水準にある。
- 年初からブレント原油価格が約90%急騰するなか、市場はFRBの金融政策決定や米国の中間選挙など主要な政治・経済日程に注目している。
期間別予測トレンドレポート



米国とイランの軍事的緊張を和らげる外交的な動きが続き、国際原油価格は2日連続で下落した。
10月26日、ブルームバーグによると、米国産標準油種のWTI価格は前営業日に1.5%下落したのに続き、この日は1バレル101ドル(約1万6000円)台まで下げた。国際指標のブレント原油も1バレル116ドル(約1万8200円)を下回って取引された。
原油安の背景には、中東主要国による外交仲介の動きがある。サウジアラビア、パキスタン、トルコの高官は10月25日、イランの首都テヘランを訪れ、緊張緩和策を協議した。イラン国営放送IRIBによると、参加国は関連協議を続けることで合意した。
ロシアも中東情勢を巡る外交に乗り出す。ウラジーミル・プーチン大統領は10月26日にモスクワで開かれるエネルギー首脳会議に合わせ、イランのマスード・ペゼシュキアン大統領、カタールのシェイク・タミーム・ビン・ハマド・アール・サーニ首長とそれぞれ会談する予定だ。
もっとも、中東地域の軍事リスクはなお高水準にある。サウジアラビア主導の連合軍は、首都リヤドでドローン3機を撃墜したと明らかにした。レバノンのヒズボラも、イランの資金支援を受けて新たな地域戦争に備えているとされる。
ブレント原油価格は年初から約90%急騰した。米国とイランの戦争でエネルギー供給網に支障が生じたことに加え、イエメンのフーシ派による攻撃が続き、原油の需給不安が広がったためだ。
市場は主要な政治・経済日程にも目を向けている。10月27日のイスラエル総選挙に続き、今週は米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策決定、11月3日には米中間選挙が控える。
FRBは先月、物価上昇圧力に対応するため、2023年以降で初めて政策金利を引き上げた。ただ、足元ではエネルギー価格の上昇にもかかわらず、FRB当局者らは追加利上げを急がない姿勢をにじませている。