日9月PPI上昇率6.8%に鈍化、日銀は追加利上げのペース調整か
概要
- 9月の生産者物価指数(PPI)上昇率が6.8%に鈍化し、日本銀行が10月の追加利上げを急がないとの見方が出ていると伝えた。
- 生産者物価の上昇率は鈍化したものの、生産者物価の水準自体はなお高く、利上げ基調が終わったとみるのは難しいとの評価が出ている。
- 翌日物金利スワップ市場では2027年1月までに1回の追加利上げが織り込まれるなど、市場は日本銀行の追加利上げを予想していると伝えた。
期間別予測トレンドレポート



日本の生産者物価の伸びが鈍化し、日本銀行(BOJ)は10月の追加利上げを急がないとの見方が出ている。
ブルームバーグによると、日本銀行は10月12日、9月の生産者物価指数(PPI)が前年同月比6.8%上昇したと発表した。8月の7.6%から0.8ポイント低下し、鈍化幅は2025年5月以降で最大だった。前月比では0.3%下落し、8月と同じ下落率となった。
生産者物価の上昇率低下は、企業の原材料調達コストの負担が一部和らいでいることを示す。とりわけ農林水産物価格は、コメ価格の下落などを受けて前年同月比13.3%下落した。前年春に急騰したコメ価格が調整した影響だ。石油・石炭製品の上昇率も、政府補助金などを背景に11.5%まで鈍化した。
このため、日本銀行が10月30日の金融政策決定会合で政策金利を連続して引き上げる可能性は大きくない。日銀は9月に利上げしており、今回の物価指標によって追加引き締めを急ぐ必要性は薄れた。ただ、生産者物価の上昇率自体はなお高水準にあり、利上げ基調が終わったとみるのは早い。
市場では日銀の追加利上げを引き続き見込んでいる。翌日物金利スワップ市場に反映された見通しによると、投資家は2027年1月までに1回の追加利上げが実施される可能性を高くみている。相当数は12月の利上げを予想している。中東紛争を背景にエネルギーや原材料価格の負担が続くなか、企業がコスト上昇分を製品価格に転嫁する動きも続いている。
一方、日本銀行が10月上旬に公表した四半期ごとの全国企業短期経済観測調査(短観)では、企業の長期期待インフレ率は2.5%だった。前回調査で記録した過去最高の2.6%からは小幅に低下した。物価上昇期待はやや和らいだものの、なお高い水準にある。今後の日本銀行の金融政策は、企業のコスト負担と物価動向を見極めながら決まる見通しだ。