概要
- イランはホルムズ海峡の再開放を巡り、従来の条件を維持したまま米国の正式回答を待つ方針を示した。
- 米国とイランはホルムズ海峡の再開放と、米国によるイラン港湾封鎖の解除を協議したが、トランプ大統領はイランの提案を拒否したと明らかにした。
- 米国の制裁と封鎖が続く限りホルムズ海峡の自由航行を認めないとのイランの立場が、中東地域の緊張継続につながっている。
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イランは、ドナルド・トランプ米大統領がホルムズ海峡の再開放案を拒んだ後も、従来の条件を維持し、米国の正式な回答を待つ方針を示した。
ブルームバーグが9月27日に報じた。アッバス・アラグチ外相は9月26日、国営放送IRIBを通じ、米国の最終的な立場は仲介国のカタールとパキスタンを通じてまだ伝えられていないと明らかにした。トランプ大統領の発言は認識しているとしつつ、ホルムズ海峡を巡る膠着状態の打開には交渉による解決しかないと強調した。
これに先立ち、米国とイランの交渉団は、イランがホルムズ海峡を再開放する代わりに、米国がイランの港湾に対する封鎖を解除する案を協議していたとされる。今回の合意案は、6月中旬に双方が結んだ了解覚書に近い内容という。当時の合意に基づく停戦は、その後崩れている。
一方、トランプ大統領は9月26日、ホワイトハウスを離れる際に記者団に対し、イランの提案を拒否したと明らかにした。イランは戦争で不利な状況に追い込まれたため、ホルムズ海峡を直ちに開放する合意を求めていると主張した。
ウォール・ストリート・ジャーナルは、トランプ大統領がイランの合意履行の意思を疑っており、11月の米中間選挙後にイランへの空爆再開の可能性も念頭に置いていると報じた。
交渉が膠着するなか、中東の軍事的緊張も続いている。サウジアラビアが支援するイエメン連合軍は9月26日、フーシ派が首都リヤドに向けて発射した無人機2機と、南部ハミースムシャイトを狙った弾道ミサイル1発を迎撃したと発表した。約1週間前にも、リヤドではミサイル攻撃を受けて空襲警報が発令された。
イランは、ホルムズ海峡の通航正常化と核開発問題でも従来の立場を崩していない。マスウード・ペゼシュキアン大統領は先週の国連総会で、米国の制裁と封鎖が続く限り、ホルムズ海峡の自由な航行は認めないと述べた。経済目的の核技術開発の権利も放棄しない考えだ。
米国とイランが海峡の再開放と封鎖解除を巡る交渉を続ける可能性は残る。ただ、条件を巡る双方の隔たりはなお埋まっておらず、中東情勢の緊張も続いている。