金価格、米FRBの金利判断控え軟調 利上げ確率92%
概要
- 金現物価格は、国際原油価格と国債利回りの上昇に加え、FRBの政策金利引き上げ確率92%が織り込まれるなか、1オンス=4280ドル台で軟調に推移している。
- OCBCのストラテジストは、FRBが追加引き締めの可能性を残した場合、金価格は1オンス=4250ドルの支持線を割り込めば4000ドルまで下押しされる可能性があるとみている。
- 金価格は前月末に1オンス=4700ドルを上回ったが、FRBの金融政策見通しの修正を受け、9月に入って3%下落した。
期間別予測トレンドレポート



金価格は米連邦準備制度理事会(FRB)の政策金利判断を前に、国際原油価格と米国債利回りの上昇を受けた金融引き締め懸念が続くなか、1オンス=4280ドル台で軟調に推移している。
ブルームバーグによると、シンガポール時間9月16日午前8時45分時点の金現物価格は前日比0.2%安の1オンス=4284.99ドル(約66万4000円)だった。金価格はこれに先立ち2日続落し、その後も4290ドル前後で推移している。
足元では国際原油価格の高止まりを背景に、インフレ懸念が再び強まっている。これを受けて米国債利回りも上昇し、市場は9月16日に予定されているFRBの利上げ確率を92%まで織り込んでいる。一般に金利上昇は、利子を生まない金の投資妙味を低下させる要因となる。
米10年物国債利回りは前日の取引時間中に年5.04%まで上昇し、2007年以来およそ20年ぶりの高水準を付けた。エネルギー価格の急騰に加え、大規模な設備投資に伴う資金需要が世界の債券市場の重荷になっている。
OCBCのクリストファー・ウォン氏は、市場が今週のFRB利上げの可能性をすでに高く織り込んでいるため、焦点は利上げそのものよりもその後の政策運営にあると指摘した。そのうえで、FRBが追加引き締めの可能性を残せば、金価格には一段の下押し圧力がかかると分析した。1オンス=4250ドル(約65万9000円)の支持線を割り込めば、4000ドル(約62万円)まで下落する可能性があるとの見通しを示した。
国際原油価格も金相場を左右する主要な変数とされる。先週の攻撃以降に稼働停止となったサウジアラビアの東西パイプラインの正常化時期が見通せないなか、サウジアラムコは欧州の一部顧客向けの原油供給を遅らせている。
金価格は前月末に1オンス=4700ドル(約72万9000円)を上回っていたが、FRBの金融政策見通しが相次いで修正されたことで、9月に入ってから3%超下落した。同時点で銀は1オンス=63.68ドル(約9870円)と横ばい圏で推移した。プラチナは0.2%下落し、パラジウムは0.1%上昇した。