韓国金融委、デジタル資産インフラTFを2028年まで運営 基本法の年内策定後も準備継続
概要
- 政府と与党は下半期にデジタル資産基本法の制定を加速する方針を示した。
- 韓国金融委員会は、基本法の制定・施行に備えた下位規定の立法とデジタル資産インフラ整備のTFを2028年まで運営すると明らかにした。
- 市場では、「年内立法」が実現しても実際の制度施行までには相当の時間差が生じる可能性に注目が集まっている。
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韓国政府と与党は2026年下半期にデジタル資産基本法(暗号資産の第2段階立法)の制定を急ぐ方針を示してきた。ただ、制度の実際の施行に向けた後続作業は2028年まで続く見通しだ。
韓国金融委員会が9月3日、9月の定期国会を前に国会へ提出した「2026年定期国会報告資料」によると、同委はデジタル資産の産業、市場、利用者を網羅する規律体系を整えるため、暗号資産委員会や与党・政府協議を経て、2026年内にデジタル資産基本法案の主要内容をまとめる計画だ。
もっとも、法案を整えた後も制度施行の準備にはなお時間を要する見込みだ。金融委は報告資料で、基本法の制定・施行に備えた下位規定の立法と、協会などデジタル資産生態系の関連インフラ整備を担うタスクフォース(TF)を2028年まで運営すると明記した。
このため、2026年内に基本法案がまとまり、国会での立法手続きが進んだとしても、実際に制度が市場へ適用されるまでには相当の時間差が生じる可能性がある。法律制定後も、施行令などの詳細規定を整えたうえで、法施行に必要な市場インフラを構築する必要があるためだ。
政府・与党がこれまで掲げてきた「年内立法」と、制度が実際に定着する時期との間には小さくない開きが生じる余地がある。基本法の国会処理の時期とは別に、金融当局は制度施行に必要な後続作業を2028年まで見据えて進めていることになる。
金融委は、基本法を推進する背景として、現行の暗号資産規律体系の限界も挙げた。これまでの韓国の制度は違法行為の防止と利用者被害の予防を優先してきた。その結果、事業者の営業行為や開示、流通など、産業と市場全般に対する規律は相対的に不十分だったと説明した。
今後は利用者保護中心の既存規制から対象を広げ、事業者、市場、利用者を包み込む統合的なデジタル資産法体系を構築する方針だ。関係機関との協議や専門家の意見集約を通じて、具体的な制度設計を進める。
金融委は報告資料で、韓国のフィンテック産業の国際競争力が相対的に出遅れている点にも言及した。韓国中小ベンチャー企業部の統計を引用し、2025年12月時点で企業価値が10億ドル(約1590億円)以上のフィンテックのユニコーン企業246社のうち、韓国企業はドゥナム、ビッサム、トスの3社にとどまるとした。
2026年内にデジタル資産基本法の主要内容が固まっても、法制定、下位規定の整備、市場インフラ構築までをすべて終えるにはなお時間がかかる見通しだ。金融委が関連TFの運営期限を2028年までと示したことで、市場の関心は「年内立法」を超え、制度が実際にいつから適用されるかに移りそうだ。