米・イラン衝突激化で国際原油が3日続伸、WTIは91ドルに迫る
概要
- 米国とイランの武力衝突激化を受け、国際原油価格、WTI、ブレントが3取引日続けて上昇した。
- ホルムズ海峡を巡る緊張に中東地域の衝突、ロシア・ウクライナ戦争が重なり、原油と石油製品の供給混乱への懸念が強まっている。
- 米石油協会(API)は、米国の原油在庫が260万バレル減少したと集計しており、原油高圧力を強めている。
期間別予測トレンドレポート



米国とイランの武力衝突が再び激化し、ホルムズ海峡を通る原油輸送に支障が出るとの懸念が強まった。国際原油価格は3取引日続けて上昇した。
ブルームバーグによると、9月1日の米原油先物指標であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)は1バレル=91ドル(約1万4600円)に迫った。前日は5.2%急騰し、直近5週間で最大の1日上昇率を記録した。北海ブレント先物も1バレル=95ドル(約1万5200円)近辺で取引を終えた。
相場上昇の背景には、米国とイランの交戦拡大がある。トランプ米大統領は最近の米軍の空爆について、イランによるホルムズ海峡への機雷設置の試みと米軍基地攻撃への報復だったと説明した。イランが再び対応すれば追加攻撃に踏み切る可能性があるとも警告した。
これに対し、イランは直ちに報復に動いた。イランの半官営タスニム通信によると、イランは中東地域の米軍基地を狙い、ヨルダンに向けてミサイルを発射した。イラン革命防衛隊(IRGC)は、今回の衝突でホルムズ海峡に対する統制が一段と強まったと主張した。
米国が対イラン圧力の軸足を軍事行動から経済制裁に移すと表明して以降、数週間続いていた小康状態は今回の交戦で崩れた。国際原油価格は8月には小幅上昇にとどまったが、2月末に戦闘が始まって以降では30%超上昇している。
中東地域の衝突にロシア・ウクライナ戦争が重なり、ディーゼルなど石油製品の価格は原油を上回る上昇率を示している。ホルムズ海峡を巡る緊張が長期化すれば、原油や石油製品の供給に支障が出る懸念が続く可能性がある。
米国の原油在庫の減少観測も相場を押し上げた。米石油協会(API)によると、先週の米原油在庫は260万バレル減少した。公式統計でも減少が確認されれば、5週間ぶりの在庫減となる。