カルシ、ジョージ・サントス前米下院議員を永久追放 7万1000ドルの罰金
概要
- 米予測市場プラットフォームのカルシ(Kalshi)が、ジョージ・サントス前米下院議員の取引資格を永久に剥奪し、7万1000ドル超の罰金を科したことが分かった。
- 今回の措置は、予測市場業界で内部情報を利用した取引を巡る論争が強まるなかで出た。CFTCも関連事案で、サントス氏と3万5000ドルの支払いを含む和解に至っている。
- カルシやポリマーケットなど主要プラットフォームは、機微な市場での内部情報取引を防ぐため、取引者の雇用情報の確認など独自措置を強化している。
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米予測市場プラットフォームのカルシ(Kalshi)が、ジョージ・サントス前米下院議員の取引資格を永久に剥奪した。利用者に永久的な取引禁止措置を科すのは、同社として初めてとなる。
8月31日にザ・ブロックが報じた。カルシが提出した懲戒合意通知書によると、サントス前議員は一般教書演説への出席の有無を対象にした予測契約を取引する過程で、プラットフォーム規定に違反した。カルシはサントス氏に7万1000ドル超(約1130万円)の罰金も科した。
カルシのコンプライアンス部門は、サントス氏が自身の一般教書演説への出席の有無に関連する市場で取引したと判断する合理的な根拠を確保したとしている。
サントス氏はこれに先立ち、8月に米商品先物取引委員会(CFTC)とも同じ事案を巡って和解した。CFTCは、サントス氏が一般教書演説の約2週間前に自身の出席の有無について公に発言し、関連する予測契約の価格に相当な影響を与えたと判断した。
この際、サントス氏はCFTCに3万5000ドル(約560万円)を支払うことで合意した。一方、当局の調査結果は認めも否定もしなかった。サントス氏側の弁護士は、同氏がCFTCの調査に協力しており、一般教書演説に関する当該契約はサントス氏が初めて取引した予測市場商品だったと説明した。
サントス氏は2023年1月からニューヨーク州選出の連邦下院議員を務めたが、同年に下院倫理委員会の不正行為調査を受けた後、除名された。
今回の措置は、予測市場業界で内部情報を利用した取引を巡る論争が強まるなかで打ち出された。4月には米司法省が、ニコラス・マドゥロ前ベネズエラ大統領の逮捕に先立って機密情報を使い、ポリマーケットで賭けた疑いで現役の米陸軍兵士を逮捕している。
CFTCも8月28日、ホワイトハウスでテレプロンプター運用担当者として勤務していたガブリエル・ペレス氏に、17万2000ドル超(約2750万円)の和解金を科した。ペレス氏は、ドナルド・トランプ大統領の演説内容を事前に知り得る立場を利用し、カルシのいわゆる「言及市場」で利益を上げた疑いが持たれている。
米議会では、非公開情報にアクセスできる人物の予測市場取引を制限する超党派の法案が提出されてきたが、立法には至っていない。カルシやポリマーケットなど主要プラットフォームも、機微な市場に参加する取引者の雇用情報を確認するなど、内部情報を使った取引を防ぐ独自対策を強化している。