カルシ、全米オープンで独占提携 USTAと予測市場パートナー契約
期間別予測トレンドレポート



予測市場プラットフォームのカルシ(Kalshi)が全米テニス協会(USTA)と提携し、テニス四大大会の一つである全米オープンの独占的な予測市場プラットフォームパートナーとなる。
フロントオフィススポーツが8月30日に報じた。カルシはUSTAと、全米オープンの公式予測市場プラットフォームを巡る提携契約を結んだ。契約は即日発効した。契約金額や詳細な条件は明らかにしていない。
今回の契約は、大会開幕を前に短期間でまとまった。USTAは当初、2027年以降に予測市場事業者との提携を検討していたが、7月に就任したクレイグ・タイリー最高経営責任者(CEO)が、今年の大会から協力を始める方向を主導したという。
契約には、カルシに独占的な広告権を付与する内容も含まれるという。USTAは、他の予測市場プラットフォームによる広告について、全米オープン会場内だけでなく、ESPNの大会中継を通じた出稿も制限する方針だ。
カルシを含む予測市場各社は、足元でスポーツ分野への展開を積極化している。カルシとポリマーケット(Polymarket)はいずれも北米アイスホッケーリーグ(NHL)の公式パートナーで、カルシはアトランタ・ブレーブス、ボストン・レッドソックス、ロサンゼルス・ドジャース、サンディエゴ・パドレス、サンフランシスコ・ジャイアンツなど米大リーグ(MLB)球団とも相次いで提携した。
スポーツ関連商品は、予測市場の取引高を押し上げる中核分野になっている。ザ・ブロックのデータによると、8月のカルシ、ポリマーケット、ポリマーケットUSの合計取引高は412億ドル(約6兆5900億円)に達した。このうちカルシが337億ドル(約5兆3900億円)を占めた。
もっとも、スポーツイベント契約を巡る規制の不確実性は残る。カルシは、米商品先物取引委員会(CFTC)の監督下にあるスポーツイベント契約に州の賭博法を適用できるかどうかを巡り、複数の州規制当局と法的紛争を続けている。
直近では、第9巡回区連邦控訴裁判所がネバダ州との訴訟で、連邦商品法がスポーツイベント契約に関する同州の賭博規制を優先して排除するとのカルシ側の主張は、十分に立証されていないと判断した。これに先立ち、第3巡回区連邦控訴裁判所は、ニュージャージー州がカルシのスポーツ契約を規制できないと判断しており、結論は分かれた。予測市場を巡る連邦政府と州政府の規制権限を巡る論争は今後も続く見通しだ。