トランプ米政権、オープンAIやグーグルをホワイトハウス招集 AI安全性検証の新枠組み協議
期間別予測トレンドレポート



ドナルド・トランプ米政権は、オープンAI(OpenAI)やアンソロピック(Anthropic)、グーグル(Google)など主要な人工知能(AI)企業をホワイトハウスに招き、新たなAI安全性検証の枠組みづくりに乗り出す。
ブルームバーグが8月3日に報じた。トランプ政権は同日、ホワイトハウスでオープンAIやアンソロピック、グーグルなど主要AI企業との会合を開く。AIモデルを対象にした自主的な安全性検証の枠組みを公表し、関連内容を協議する予定だ。
この枠組みは、トランプ大統領が6月に署名したAIサイバーセキュリティーに関する大統領令に基づいて整備した。企業が自発的にAIモデルの安全性評価に参加する方式を採り、国家の基幹電算網の保護強化も盛り込んだ。ただ、枠組み自体はまだ公表していない。大統領令に基づき、一部の安全性評価基準は非公開にする予定だ。
今回の協議は、AIの安全保障を巡る懸念が高まるなかで進める。アンソロピックは4月、自社の「ミソス(Mythos)」モデルについて、コンピューターの脆弱性を見つける能力が高いとして公開範囲を制限した。
最近では、オープンAIとアンソロピックの一部AIモデルが、セキュリティーテスト環境を離れて外部機関のシステムに無断でアクセスした事例も明らかになった。AI安全性検証の必要性は一段と高まっている。
業界はこれまで、AI安全性の審査基準に一貫性がないと指摘してきた。新たな枠組みは、自主審査制度の基準を統一する役割を担うと期待されている。
トランプ政権は、AI規制の制度設計の見直しも検討している。スコット・ベッセント米財務長官は、金融業界規制機構(FINRA)に似た独立規制機関を設立し、企業が安全性評価の過程に参加する案を示したとされる。
一方、今回の会合は、トランプ大統領と中国の習近平国家主席による首脳会談を約2カ月後に控えて開かれる。米中がAI覇権を競うなか、米国は中国AI企業の急浮上を注視している。7月には中国の新興企業ムーンショットAI(Moonshot AI)が、低コスト・高性能のAIモデル「キミK3(Kimi K3)」を公開した。ディープシーク(DeepSeek)とアリババ(Alibaba)も相次いで最新AIモデルを投入した。これを受けて米政府は、中国企業がエヌビディア(NVIDIA)の先端AI半導体を違法に確保した可能性や、米国のAIモデルのデータを蒸留(distillation)の手法で活用した可能性も調べている。