日銀、政策金利1%に引き上げ 市場はインフレ警戒を反映と受け止め
概要
- 日本銀行が政策金利を1%%に引き上げ、1995年以降で最も高い水準となった。今回の決定は物価上昇への警戒感を反映したものだと伝えた。
- 市場関係者は、日銀が景気よりもインフレリスクを重視しているとみており、今回の利上げが示すタカ派シグナルは限定的だったと指摘した。
- 円安と輸入物価の上昇圧力が続けば、日銀の追加利上げ観測が強まる可能性がある。あわせて、今回の対応は国債買い入れ縮小(QT)の中断期待をけん制する狙いがあったと評価された。
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日本銀行(BOJ)が政策金利を1%に引き上げた。市場では、今回の決定を物価上昇への警戒感を映したシグナルと受け止める見方が多い。
6月15日にブルームバーグが報じたところによると、日銀は金融政策決定会合で政策金利を0.25ポイント引き上げ、1%にすると決めた。1995年以降で最も高い水準となる。ブルームバーグ調査では、エコノミスト51人のうち49人が今回の決定を予想していた。
市場では、日銀が景気よりもインフレリスクを重くみている点に注目が集まった。
サクソマーケッツのチャル・チャナナ(Charu Chanana)主席投資ストラテジストは、日銀がとりわけコアインフレ率が目標の2%を上回る状況を懸念していると指摘した。そのうえで、今回の利上げは物価圧力に対する日銀の警戒感を示していると分析した。
もっとも、日銀はなお緩和的な金融環境を維持する姿勢を崩しておらず、タカ派色は限定的だった。政策委員会の採決は7対1だった。日銀は追加利上げのペースに関する具体的な指針も示さなかった。
TD証券のアレックス・ルー(Alex Loo)アジア担当チーフエコノミストは、市場参加者を納得させるには、日銀が6カ月に1回を上回るペースの利上げ経路を示すか、最終到達金利を1.5%以上に引き上げ得るとのシグナルを出す必要があると語った。さらに、植田和男総裁が病院での治療のため会合を欠席した状況では、強いタカ派メッセージを打ち出すのは難しかったとの見方を示した。
市場の関心は今後の追加利上げの有無に移っている。ドル・円相場がなお160円近辺で推移しているだけに、円安と輸入物価の上昇圧力が続けば、日銀が追加利上げに動く可能性がある。
BNPパリバ・アセットマネジメントの木村竜太郎(Ryutaro Kimura)主席債券ストラテジストは、日銀が国債買い入れ縮小(QT)計画を追加で中間点検しないと決めたことについて、市場が量的引き締めの中断に過度な期待を寄せるのを防ぐための措置だと評価した。


